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ただのダイエットではない
テレビや雑誌などのメディアに取り上げられる頻度も増えてきているように思います。
中には糖質制限ダイエット「ブーム」などと、一過性の盛り上がりとして特集されているものもありますが、
ブームだと思っている人が、これが単なるブームでないことに気がつくのはまだ数年先の話でしょう。
一方、多くの人にとっては糖質制限に取り組む動機がダイエットであったり、糖尿病治療であったりすると思います。
それは糖質の害の現れ方のマジョリティ(多数派)が、肥満であったり、糖尿病であったりするからでしょう。
しかし糖質の害の現れ方には個人差があります。
肌が荒れる人もいれば、精神に不調をきたす人もいれば、原因不明の痛みの原因になる人もいます。
そういうマイノリティ(少数派)の人にとって、昨今の糖質制限のメディアでの取り上げられ方は必ずしも好ましいものではありません。
糖質制限をするメリットは「血糖値を抑える」「体重を減らす」ということだけではありません。
もっと本質的なところから糖質制限を理解すると他にも様々な利点が見えてきます。
まず主なエネルギー利用を脂肪酸由来のケトン体へ切り替える事です。このケトン体に様々なメリットがあります。
また血糖値の乱高下を防ぎ、酸化ストレスのリスクを減らす事ができます。酸化ストレスは様々な病気の根本的な要因となりうるとして注目されています。
さらにインスリンの追加分泌を極力避けることで、インスリンの必要量が最小限の基礎インスリンだけで済むようになります。そのことでインスリン感受性が高まり、インスリン抵抗性が改善します。さらに仮説ではありますが、長くその状態を維持し続ける事で最小限のインスリンで最大限の効果が期待できるようになります。
この事がやせている人が糖質制限を続ける事で体重が標準化していく一つのメカニズムではないかと考えています。
加えて私が関わる脳の領域で言えば、神経伝達物質の安定化が得られます。神経伝達物質も蛋白質の一種ですので、糖質を控え蛋白質をしっかり摂る事で供給源が安定しますし、またドーパミン、セロトニンなどの主要な神経伝達物質の分泌刺激となる糖質を避けることで、神経伝達物質の乱高下を避けることができる可能性があります。
これが糖質制限で精神が安定する理由の一つだと思います。ただ神経伝達物質に関しては、単純に多い少ないでは説明しきれない現象もありますので、それについては後日別記事で触れます。けれど少なくとも神経伝達系の恒常性が保たれている事は精神面の安定において悪いことではないとおもいます。
だから、今は仕方がないとしても、
糖質制限を単なるダイエットと表面的に理解するのでなく、
その本質的な部分がきちんと伝わるようにしていけば、
マイノリティに入る人も含めた多くの人にとって、
糖質制限は福音になると思います。
たがしゅう
コメント
バイブル
毎日、チェックしてまっす!先生のブログ!
早速今日から2食コースニトライ!^^)
2014-01-21 07:00 すず。. URL 編集
Re: バイブル
おはようございます。コメント頂き有難うございます。
マイペースで無理なく楽しく糖質制限をお続け頂ければと思います。
2014-01-21 07:06 たがしゅう URL 編集
私もマイノリティの一人です
今回のお話を大きくうなづきながら、読んでいました。
糖質制限を知るまでは、病院に通いながら体調は回復せず、薬を常用し続けていました。
こんな状態に、常に疑問を持ち続けていました。
ネットで調べながら、パニック障害や鬱と低血糖が関係あると知り、そこから「糖質制限」と言う言葉を知り、たがしゅう先生や江部先生のブログにたどり着きました。
そして、本当に元気な身体を手に入れる事が出来ました*\(^o^)/*
体重も高値安定ですが、体は軽く見た目も太った感はありません。
くびれもあり、メリハリボディです(笑)
私のようなマイノリティの方が、一人でも多く先生のブログに出会う事を願っています。
2014-01-21 08:25 ゆきみん URL 編集
No title
「ただのダイエットではない」
正に、そう思います。
私も、ダイエットが目的で糖質制限を、いきなりスーパー糖質制限を始めましたが、始めると、本に書いてあった通りに、あれよあれよという間に体重が落ちてきました。
そこでネット、本で調べていくと、これこそが食の真実であろうと実感できるようになりました。
このような食生活、スーパー糖質制限を続けて行くことが出来るのは、これが食の真実に近いからだと思えますし、体が実感しています。
私にとっては、言葉は悪いですが、もうこれは宗教ですよ。
食べたい物を食べて、メタボになって糖尿病になって薬に浸かる生活と、糖質だけを制限すればスマートな体になり、体が本来の元気を取り戻し、心が豊かになる、比べれば誰だって分かりそうな話じゃないですか。
こんな素晴らしい経験をさせてもらって、新しい人生が始まった気がしています。
2014-01-21 09:15 オクラの花 URL 編集
No title
dietという単語は本来(健康な)食生活という意味だそうですね。アメリカ人から見れば健康=減量になるのでしょうが日本人の場合やせすぎも多く見られます。アメリカ人からすると肉を食べない日本人が痩せてるから日本食は健康となり日本人はそのアメリカの流行に乗っかる、その辺の情報の齟齬が日米両国民の健康を害してるんじゃないかと思います。
ヒトの進化 七00万年史という本を読みましたが既に人類が骨や頭蓋骨の中身を食うスカベンジャーであったというのは既に定説になったようですね。糖質制限もいち早く定説となってほしいものです。
2014-01-21 13:48 SLEEP URL 編集
Re: 私もマイノリティの一人です
コメント頂き有難うございます。
体調がよくなり、体型もきれいになり、そしてそのまま体重が下がり続けるわけではなく下げ止まる。
これらの事実を踏まえれば「ただのダイエットではない」ことは明らかですね。
2014-01-21 13:58 たがしゅう URL 編集
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> 私にとっては、言葉は悪いですが、もうこれは宗教ですよ。
気持ちはよくわかります。あまりにも都合がよすぎる話でハマってしまいますものね。
ただ自分の頭で考えながらやる限りは、いわゆる宗教とは違うと思います。逆に考えずに言われた事だけをやっているようでは、宗教に成り果ててしまうのかもしれません。
2014-01-21 14:09 たがしゅう URL 編集
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
他人の真似だけをしていてはダメということですね。
自分で考える事を忘れず、本質を見失わないようにしていきたいです。
2014-01-21 14:13 たがしゅう URL 編集
やせ型マイノリティ
糖質制限で食事がおいしくなり、食欲がモリモリ出てきた私も少数派でしょうね。一般的な高糖質食では、食べはじめてすぐに吐き気や頭痛がおきてました。生まれて30年以上それが当たり前だと思ってました。
「食事を楽しむ」なんて、一生自分とは無縁だと思ってました。
糖質制限を通じて自分の体質を知ることで、精神的にもどれだけ救われているかわかりません。
ただ残念なのは、周囲からは「もともと変わった人が変わった事してる」と思われてしまうので、人にすすめにくいことですかね(T T)。
2014-01-22 11:02 banquo URL 編集
Re: やせ型マイノリティ
コメント頂き有難うございます。
> 一般的な高糖質食では、食べはじめてすぐに吐き気や頭痛がおきてました。生まれて30年以上それが当たり前だと思ってました。
> 「食事を楽しむ」なんて、一生自分とは無縁だと思ってました。
> 糖質制限を通じて自分の体質を知ることで、精神的にもどれだけ救われているかわかりません。
banquoさん、そのような切実な想いだったのですね。
私は食べ過ぎで苦しむ事はあっても、食べる事そのものが辛いという感覚は今までならわかりませんでした。
しかし今ならその事に高糖質食が関わっていたのであろうことは誠に理解できます。
糖質制限に出会われて、食事を楽しむ事ができるようになって本当に良かったですね。
2014-01-22 13:49 たがしゅう URL 編集
No title
糖質制限を始めて、何ヶ月もかけてすこしづつ、自分と自分を取り巻く状況についてわかってきている感じです。
本当に糖質制限や先生のブログに出会えたことを嬉しく思います。
2014-01-22 17:57 banquo URL 編集
No title
1/6のTVの糖質制限特集を見てこれだ!とスーパーに近い食事を始めました。
標準体型ですが驚く程スムーズに体重が減りました。
2週間で体重3.0kg、体脂肪率3.9%、BMI1.1減。
身長161.5cmで、現状52.3kg、体脂肪率22.9%、BMI20.1です。
現在3食、好きなだけ食べていますが、量が減りました。
味覚が変わったようで、料理の味付けに戸惑っています。
やせ型の夫に「飯(普通に炭水化物を)食った後に、歩けば太らない」と嫌味を言われて少し凹みました。
外野には耳を貸さず、続けていきたいです。笑
2014-01-24 13:56 成海 URL 編集
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
標準体型なのに実行されようと思った行動力が素晴らしいですね。
減量だけでなく体調の改善にも有効だと思いますよ。
> やせ型の夫に「飯(普通に炭水化物を)食った後に、歩けば太らない」と嫌味を言われて少し凹みました。
> 外野には耳を貸さず、続けていきたいです。笑
個人差はありますが、普通に食べた炭水化物を運動で消費するのは結構大変な事だと思います。
ご自分に合ったやり方を選ぶのが宜しいのではないかと思います。
2014-01-24 17:59 たがしゅう URL 編集