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罪と罰のバランスを崩すマスコミ報道

category - 素朴な疑問
2019/ 03/ 17
                 
とある有名俳優が麻薬を使用した疑いで麻薬取締法違反で逮捕されたというニュースが様々な切り口で紹介され続け、

まさに「麻薬に手を出してこれまで築き上げてきたキャリアの全てを失った大物俳優の凋落」というイメージがマスコミによって強固に扇動されてきている状況があるように思います。

今の世の中、何も考えていないと本当にそうした人工的な世論に巻き込まれてしまうように思います。

今回は、そうしたマスコミの扇動に惑わされずに、このニュースに対する自分の見解について語ってみたいと思います。

まず麻薬というのは、その強固な依存性ゆえに、不用意に使用すると一度使うとそれなしでは心身の安定が保てなくなり、

その強固な依存性故に、次第に過剰に使い続ける乱用が形成されて、少しでも薬が切れると不眠、過眠、抑うつ、不安、焦燥、幻覚、筋肉や関節の痛み、妄想、けいれん発作、食欲亢進、脱力、嘔吐、下痢、異常な発汗など様々な離脱症状(禁断症状)をきたすということで問題になっている薬です。
            

不用意に使うと社会生活が著しく損なわれることへとつながりうるため、法律で所持や使用が禁止されているという状況だと思います。

ただ末期がんの疼痛治療など、一部の限られた状況においては医療用麻薬と称して、合法的に麻薬が治療に用いられる場面もあります。

健康な人が麻薬を用いるとその強い高揚感からクセになり、疲れ知らずの身体となり常用し続ける問題がありますが、

病気の人に対して麻薬を使う場合は、十分な除痛が得られるまでの量であれば、不思議なことに依存は形成しないと言われています。

要するに麻薬というのは絶対悪ではなく、場面が変わればむしろ有用なものとして重宝されているという事もあるということです。

今回の有名俳優の麻薬使用に関しては、その使用に至った背景は全くわかりませんが、

少なくとも麻薬を使ったことによって、それまで積み上げてきた業績や映像作品の価値まで失われるかの如く対処されている様子からは個人的には気持ちの悪い思いがしています。

勿論違法は違法、ルールはルールなので日本国民である限りは遵守することが求められるわけですけれど、

社会的な抹殺と言っても過言ではないほどに連日のこの俳優へのバッシング報道に関しては狂気めいたものを感じます。

STAP細胞の小保方晴子さんがバッシングを受けた時にも同様の狂気を感じました。

端的に言って、「本当にそこまで悪いことをしたというのか」というのが正直な気持ちです。法律違反という所だけで見て多くの方は思考停止に陥っているのではないかとも思います。

また、この麻薬取締法という法律ができたのはそれほど昔の話ではありません。

調べてみると現在の麻薬取締法の原型ができたのは、昭和28年(1953年)法律第14号でのことのようです。

そんな人為的に作られた法律があるというだけで、人生の全てを台無しのようにさせられるのはやりすぎではないでしょうか。

もっと言えば、麻薬で依存性を形成するのは、脳における報酬系と呼ばれるドーパミン神経回路が組まれている部分が刺激されるためだと考えられていますが、

合法的な物質でこの報酬系が刺激されるものは麻薬以外にもたくさんあります。

アルコール、カフェイン、一部の睡眠薬や向精神薬、そして当ブログのメインテーマでもある糖質制限で制限すべき対象として扱われる糖質、

糖質に至ってはとあるラットの研究では麻薬よりも依存性が強いということまで示唆されています。

依存に陥り、自己制御できなくなるという意味では糖尿病で糖質制限を伝えても実践せず、

糖質の依存性に魅せられて次第に糖尿病が悪化していき、医者からのインスリン治療が加わり、さらに高インスリンの害まで加わって身体が動脈硬化でボロボロになっていく様子は法律で何も罰せられないのに、

その依存性物質がたまたま違法な麻薬であったというだけの違いで、

現象としては糖質依存症の人にも全く同じような出来事が身体の中で起こっているにもかかわらず、

一方は人生を破滅に追いやられ、一方は特に何も罰せられることはないという甚大な差を生み出しているわけです。

・・・もう少し、この状況に対しておかしいという声を上げる人がいてもいいように私は思います。

少なくとも不要なバッシングは厳に慎むべきだと私は思いますし、

世論を気にして過去番組や過去作品の放映・販売中止など過剰な制限対応を見せるテレビ局や企業の姿勢にも疑問を禁じ得ません。


たがしゅう

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コメント

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こんにちは。

先日、清原選手が厚労省の覚せい剤防止イベントに講演をしたというニュースを見て、回復されているのだとうれしく思いました。清原選手へのバッシングもひどかった覚えがあったので。

一般人は、麻薬覚せい剤の入手ルートを知らないので、使用も依存もできません。

有名人は、その筋のルートを知っている人がむこうから近づいてくると思われるので、とても怖いです。

ドラッグトラップとハニートラップには、有名になったら厳に身を慎まなくては、生き残れません。(本業以外の、そういうところで足をすくわれるなんて、たまったものじゃありません)

名声もキャリアも仕事も一瞬で失う。共演者や事務所や家族に多大な迷惑をかける。油断は禁物、罠は満ちている。
そう理解し、ドラッグ抑止力の一助になると、この騒動を思いたいです。
Re: 罠
エリス さん

コメント頂き有難うございます。

> 名声もキャリアも仕事も一瞬で失う。共演者や事務所や家族に多大な迷惑をかける。油断は禁物、罠は満ちている。
> そう理解し、ドラッグ抑止力の一助になると、この騒動を思いたいです。


なるほど。この騒動もそのように捉えれば社会にとって有意義ですね。
私も視点がいささか一面的であったかもしれません。

これからYouTube活動に勤しむなど、有名と無縁と言い切れない一般人も、肝に銘じておくべきことだと思いました。
たがしゅう先生いつもお世話になっております。
私は25歳の頃フィリピンに行って、現地の彼女にすすめられるままに大麻を吸ったことがあります。麻薬性は全くなかったです。今現代人が吸うタバコのほうがずっと麻薬性は高いように思います。なぜ大麻が麻薬に入っているのか理解できません。大麻を取り締まるのであるならばタバコも取り締まっていただきたいものですね。健康被害はおそらく大麻よりもタバコの方が大きいと思います。だからこそオランダでも大麻は合法になっているのですね。私が大麻を吸ったことがあるのはもう40年以上も前の事なので時効ですね。
Re: タイトルなし
ジェームズ中野 さん

コメント頂き有難うございます。

> 健康被害はおそらく大麻よりもタバコの方が大きいと思います。

それも同じ構造ですね。大麻に至っては日本でも医療的な価値が認められて合法化を呼びかける動きもあります。
要は強制的報酬系刺激物質も、危機的な状況にある人にとってはレスキュー的に働くことがあるけれど、そんな緊急避難的な物質を健康人が日常的に使うことが最終的に心身衰弱へとつながるという構造だと思います。

合法かどうかは医学的な理由よりも、歴史的な理由を元に決められた側面が大きいのでしょう。だから同じ構造を持つ物質でもあるものは合法、あるものは非合法といういびつな状況が生まれてしまっているのだと私は思います。
この方がレギュラー出演していた東京のラジオ局では、この件の報道の際に、薬物依存は病気であること、支援施設ダルクがあることなどを合わせて知らせていました。不毛なバッシングにならずに、きちんと有用な情報を提供する、冷静な対応だと思いました。

ダルクとは
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/DARC
Re: タイトルなし
しまねこや さん

コメント頂き有難うございます。

> 不毛なバッシングにならずに、きちんと有用な情報を提供する、冷静な対応

そうですね。比較的ニュートラルな対応かもしれませんね。
「自分だったらそんなことするなんてありえない」とか「法律違反だから問答無用で絶対悪い」といった考え方が不要なバッシングを生むように思えます。自分ごとの一部として捉え、そこからの教訓を活かすことが社会貢献につながるのではないかと私は思います。