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固定観念に縛られず考え続ける

category - ふと思った事
2018/ 12/ 17
                 
先日宮崎のMrs.GAGAこと長野仁美ナースと行ったコラボ講演会

その時に私の後に長野さんからも主体的医療の構築を応援して頂けるような内容のプレゼンテーションがありました。

フリーの看護師という新しい働き方を通じて出会った患者さん達とのやり取りを通じて、

病気の原因がどういう所にあるかという根源について、私の理念に通じるお話しをして頂き大変勉強になりました。

中でも長野さんのブログのタイトルにもある「ネバーギブアップ!」という言葉に対する想いについては、

聞いていて胸熱くなるものがありました。
            

宇宙船アポロはなぜ月にたどり着くことができたかという質問を通じて、

小手先の技術や資金力などは些末な問題であって、大切なのはあきらめないということだと諭されます。

最初から無理だけ決めつけず、たとえ難しい状況であっても、あきらめずにダメなら別の方法を考えてみる、

やってみてダメならまた別の方法を考えて、またダメなら別の方法を、ということをただひたすら繰り返す。

そういった発想で動くことによって、失敗は貴重なデータとなり、決してネガティブなものでなく文字とおり成功への糧となるわけです。

世界的に有名なプレゼンテーション番組、TEDで発表された日本人技術者、植松努氏のプレゼンで発された言葉、

「思うは招く」についても紹介され、これは医療にも通じるという事をおっしゃられました。

素朴で優しい雰囲気の植松さんの柔らかい言葉の中にも強い信念が感じられ、

その信念の下に彼は個人で会社を立ち上げ、自作ロケットの打ち上げ成功という具体的な結果をもたらしたのです。

何かすごい事を成し遂げるためには、大きな野心や性格的に攻めるタイプの人にしかできないようなイメージがあるかもしれませんが、

そうではなくて、何かを成し遂げるために大事な事は思い続けることなのだと感じた次第です。


さて、現在は会社を立ち上げフリーのナースとして活動されている長野さん、

冒頭の自己紹介で実は「キャンナス」という活動もされているとの紹介がありました。

キャンナスというのは恥ずかしながら私はここで初めて知る形となったのですが、

家族の代わりに介護の代わりをする訪問ボランティアナースのことだそうです。

それって訪問看護師じゃないの?と思われるかもしれませんが、

通常、訪問看護師が訪問看護に行く場合には、必ず「医師の指示の下に行う」ということが法律で義務付けられています。

逆に言えば、医師の指示がなければ訪問看護師は動けないということがこの法律のせいで起こってしまうことになります。

では医師が指示を出せばいいじゃないかと思うかもしれませんが、

現実問題としては、必ずしもすべての医師が訪問看護の指示に詳しくなかったり、

あるいは介護保険制度の中で提供できる訪問看護サービスの量にも限界があり、フルで利用していても患者さんとその家族にとって十分な看護が提供できていないケースも多いのです。

そんな中、医師の指示の下に行う訪問看護ではなく、困っている家族からの直接依頼を受けるという形で、

家族の介護負担をボランティアで行うという活動を行っているナース達がキャンナスだというのです。

ちなみにキャンナスのネーミングは、“デキル(Can)ことをデキル範囲で行うナース(Nurse)”の意味から名づけられたそうです。

実際キャンナスの活動は全国に広がっていて、長野さんは宮崎でのキャンナスを仲間の方々と共に立ち上げたということです。

この活動も大変興味深いし、家族にとっては救いとなるであろうなと思うと同時に、

「医師の指示の下に」という縛りの問題を私は強く意識しました。

国民皆保険にしてもそうです。要するに過去に決めたルールが現状にそぐわなくなり歪みを生じてきていることの現れだと私は感じています。

こっちの方法がダメだったら、あっちの方法に変えてみたらどうか

急速に変革を遂げている現代社会の中で適切に生きていくためには、

固定観念に縛られることなく、その発想を持ち続けることが大切なのではないかと感じた次第です。

願わくはこうしたキャンナス活動を含め、

常識の枠に捉われない新しい発想によって、

苦境を打破できる人が増えてくれる事を願うばかりです。

ただこうした活動が善意だけによって支えられるようであれば長続きしません。

信念は歪めずに、さりとて利益追求型に陥らなくて済むような、

バランスの取れた運営の仕方を学んでいく必要があるように感じます。


たがしゅう

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コメント

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No title
現行のルールは国がコントロールしやすいように、医者にすべての責任がいくようなシステムにされていて、言い換えれば患者側が主体的に医療に参加できないシステムを恣意的に作られているのだと思います。本来は医者とは独立して看護師、理学療法士、臨床心理士などを患者側が自由に選択できる事が本来あるべき医療ですが、
まもなく破綻するであろう保険医療原理主義のわが国の医療の現状を考えますと、保険外の医療サービス、このナースが行っているような仕事が主流になってくる時代にならざるをえないのではないでしょうか?とかくわが国の看護職を含めた医療職は医者依存傾向が強すぎて主体性がなさすぎて、医療現場が硬直化している気がします。
Re: No title
新横浜FC院長 先生

コメント頂き有難うございます。

「医師の指示の下に」の背景に国の支配があるかと思うとなおのこと根深い問題ですね。
保険医療制度に則る限り、こうした縛りからいつまでも逃れられない世界で生きていくしかなくなってしまいます。

まさに私達が主体性を持ち、常識に縛られず新しい医療を創り出していくべき時代になってきているとわたしは思います。