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甘いものは避けるのに

category - 糖質制限
2014/ 01/ 08
                 
糖質制限の事を知らない人にとっても、

甘いものの食べ過ぎがよくないということはよく知られていると思います。

甘いもの食べ過ぎると太るとか、虫歯になるとかいうイメージが一般的でしょうか。

甘いものの代表格と言えば「砂糖」ですが、砂糖は化学的には主にスクロース(ショ糖)を含んでいる調味料です。

スクロースは消化酵素により分解されグルコースとフルクトースに分解されます。

一方、炭水化物も消化酵素による数段階の反応を経て、最終的にグルコースまで分解されます。

グルコースは血糖そのものですので、

甘いものと炭水化物はいずれも「食べると血糖値を上げるもの」=「糖質」であり、本質的には同じものです。
            

にも関わらず、世の中では炭水化物と甘いものは全く別の扱いを受けているように思います。

甘いものは「疲れをいやすもの、でも摂りすぎると体によくない」というイメージ、

炭水化物は「主食。エネルギー源、朝、昼、晩規則正しくしっかり食べないとパワーが出ないし、頭も働かない」というイメージではないでしょうか。


私はよく炭水化物のことを説明する際に、

「白米茶碗1杯150gの中には角砂糖17個分の糖質(55.3g)が含まれています」

というセリフと同時に次のような画像を見せています。



それに引き続いて、次のように言います。

「そんなに甘くないのにウソだ、と思うかもしれませんが、米はデンプンですので、体の中に入って消化され分解されると最終的にブドウ糖になります。従って、食べると結局角砂糖17個食べているのと同じ反応が体の中で起こるのです。」

これをそのまま素直に理解すれば、ごはんを控えた方がいいということは容易に理解できるはずですが、

そう説明しても理解してくれるのは全体の1~2割程度です。

理解できない人は例えば次のようなやりとりになります。


たがしゅう「角砂糖17個いっぺんに食べろと言われて食べられますか?」

患者さん「いやぁ、食べられません」

たがしゅう「でも我々は”日本人の主食は米”という文化の中で、それを知らず知らずのうちに毎日3回以上繰り返していたということが最近わかってきたのです。」

患者さん「…そうなのですか」

たがしゅう「若い人であれば体を動かして食べた糖分を筋肉で消費するということも可能でしょう。しかし、お年を召されればそういうわけにもいきません。どうですか、少しずつでもごはんの量を減らしていきませんか?」

患者さん「でも先生、そんなことをするとお腹がすいてしまいます。」

たがしゅう「ごはんを減らした分はおかずの量を増やせばいいんですよ。」

患者さん「でも先生、ごはん食べないと力が出ませんよ。」

たがしゅう「そんなことはありません。しっかりとおかずを食べていれば大丈夫です。やってみればわかります。」

患者さん「でも、やったことがないから…、もう年だからそこまでしなくてもいいですわ」




このように炭水化物を減らして欲しいという私の要求はなかなか患者さんには通りません。

一方、甘いものを控えるようにという指導は、非常にすんなりと通ります(※実際にできているかどうかは別として)。

「甘いもののとりすぎはよくない」という事が一般常識となっているからです。

「炭水化物のとりすぎはよくない」という事は現時点で一般常識ではありません。

そして次のようなやりとりもありました.



たがしゅう「間食はしますか?」

患者さん「甘くないお菓子を食べています.」



まるで甘いお菓子でなければ害は少ないとでも言わんばかりの認識です.

しかし甘いお菓子であろうと甘くないお菓子であろうと「糖質のとりすぎはよくない」のです。

このギャップを埋めるためには、社会の認識そのものが変わっていかなければなりません。


たがしゅう

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コメント

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ほんとにタイムリー
たがしゅう先生

こんにちは。実は今日の話題ですが、母に昨日話した内容とそっくりそのまま同じでした。あまりにタイムリーでびっくりしました(笑)茶碗一杯のご飯には角砂糖17個分の糖質が入ってるんだよ、ご飯だから大丈夫だと思ってるかもしれなけど、角砂糖を17個食べろと言われたらどうする?ってな具合です。これはかなりインパクトがあるようです。そして、コーヒーに砂糖を入れる人がいるけど、いくら甘党でも角砂糖17個は入れないよね?ご飯を減らすことがいかに重要かということわかってもらえる?とたたみかけます。最初は全く意に介していなかった我が家ですが、この頃、白米の消費量が激減しました。母は全く手を付けない日があります。しっかり食べると白米を食べる余力がないと言います。やってみると意外にわかるものなんですが、今までの習慣や常識で本格的に始めようとはどうしても思えないようです。このあたりが、ハードルではないかと思っています。自分が出来たから、他の人も出来ると考えがちですが、なかなかそうもいかないですね。気長に待つ、根気のいる作業のように思います。それにしてもタイムリーな話題で今回も驚きました。
Re: ほんとにタイムリー
carpediem さん

 いつもコメントを頂き有難うございます.

 タイムリーな話題をタイミングよく提供できるとは奇遇ですね.ちなみに記事の順番は私の思いつきでランダムです.

 ともあれ糖質制限を広めていくにはあせらずじっくりと,ですね.
セロトニン
こんばんは。
年賀状があて先不明で戻ってきてしまった友人がいたので(もしかして私のこと避けられている?住所変更の連絡もしたくない?)

仲よしだったので、そんなはずない。その子の実家に連絡してケータイにかけたら、いろいろあって、ご主人がうつで自死してしまったのだそうです。住所録も手紙も何もかも燃やされて、連絡の取りようもなかったと言っていました。
うつ病は10年来。内服を続けたのに自殺企図の症状を止めることができなかった治療に、心の底から怒りが湧いてきました。

別の友人も10年くらいうつ病で入退院を繰り返しています。糖質制限を勧めても、やってみようという意欲を持つこと自体ができなくなっている様子。その子への今年の年賀状には「しつこいけど、たがしゅう先生のブログを見てね」と書きました。

想像ですが、思いうつ状態になったら、何もかもに意欲がなくなると思うのです。だから、うつっぽいなと思ったとき、うつが軽いうちに糖質を控えてみる(あるいは絶食)ということができたらいい。そうすればセロトニンを自給自足できる。それを知っているといい。うつ病の人に知らせたい。と思いました。

Re: セロトニン
エリス さん

 コメントを頂き有難うございます.辛いお話です.

 私は自身がうつを糖質制限を克服した経験から精神面にも糖質制限が有効だと考えています.

 私もエリスさんと同様,できるだけ多くの人にその選択肢を知ってもらいたいです.

 2013年9月24日(火)の本ブログ記事
 「うつ病と糖質制限」http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-32.html

 2013年10月22日(火)の本ブログ記事
 「実際にやってみないとわからないこと」http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-63.html

 もご参照下さい.
はじめまして、糖質制限をしている者です。あまり厳密にはできていないのですがw
この記事を読んで、ミスタードーナツを思い出しました。一見ヘルシーそうなオールドファッションが実は糖質28gあり、クリームたっぷりのエンゼルフレンチが13gで、一番マシだという話です。
Re: タイトルなし
ひで さん

 コメント頂き有難うございます。

 イメージと実際は違うという好例ですね。気を付けたいと思います。