身の丈にあった生き方の素晴らしさ

2018/07/08 00:00:01 | ふと思った事 | コメント:0件

例えば、今突然宝くじがあたって10億円のお金を手にしたとしたら、

自分の行動はどのように変化するでしょうか。

10億円ということは1000万円×100ですから、

年収1000万円の稼ぎ100年分を働くことなしにすでに手に入れた状況という事になりますから、

働くことを止めて悠々自適の生活になる決断をするでしょうか。

それとも、贅沢の限りを尽くした生活へ変えることを選ぶでしょうか。

いずれにしても、あれこれいろいろとお金に悩むようなことをしなくなるのかもしれません。 しかし悩まなくなるということは、自分の頭で考えなくなるということであり、

これは脳の廃用性萎縮へとつながるのではないかとふと思いました。

本来は10億円を稼ごうと思えば、

それなりの戦略、人望、知識、状況判断力、様々な素養が積み重なっていて、

それを成し遂げていく過程で、かなり高次の脳機能を駆使する作業を繰り返すことが必要不可欠かと思いますが、

宝くじで10億円当たるのは、そうしたプロセスをすべてすっ飛ばして結果だけ同じものを獲得している状況です。

同じ10億という金額を前にしても、

それまでに脳機能を駆使してきた人と、運よくそれが手に入っただけの人とでは、

そのお金をどのように使うかという発想は全然違ってくるのではないかと想像します。

要するに、自分の身の丈に合った事物に接するのが一番バランスがよいのではないかと思うのです。

素敵な異性に出会えないと嘆くばかりで、自分磨きを怠っている人に素敵な異性との縁が芽生えるはずもないのと同じ構造です。

幸せについても、身の丈に合った基準を持つことが重要だと私は考えます。

豪華で使用人付の豪邸に住むこと、高級外車を乗り回すこと、複数の異性をはべらすこと、

そうしたことが幸せであるとは限りません。

それどころか、そのようになるべく努力をして来なかった人間がそのような状況に触れられれば、

そのあまりに自分の身の丈と合っていない状況に脳が適応できず、

どうしていいかわからずに、考えることを止めて本能的な欲求に従ってのみ突き進むようになり、

高次脳機能を司る大脳新皮質を中心に廃用への道まっしぐらとなりかねません。


認知症にならないようにするためにはどうすればよいでしょうか。

自分の身の丈に合った脳の使い方をし続けることです。

そして自分のことだけを考えないことです。なぜならば自分のことは自分次第でいつだって考えることを止められる、つまり楽をすることができます

しかし、他人のことを考えることは自分の都合だけでは解決できません。

自分がこう行動したら相手はどう思うだろうか、そのように相手のことを思いやる行為は自分のことだけを考える行為に比べて複雑です。

そしてそこに愛情が芽生えれば、他人のために行う行動がそのまま自分のための行動にもなります。

孤独がよくないのは、だからではないかと私は思います。

親子、恋人、親友は勿論のこと、

いつか死ぬその日まで、ずっと誰かのことを想いながら生き続けられる人生こそが、

最大の認知症予防となるのではないでしょうか。


たがしゅう
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