チャンスに気付けるか否か
2018/06/21 00:00:01 |
ふと思った事 |
コメント:10件
自らが世の中に対して行動を起こせば、
一見して何の変化もないように見えたとしても、
必ず何かしらの「返り」があるものだと私は思います。
私が主催し、次回で第5回を迎える「糖質制限を語る会 in 鹿児島」ですが、
今までの経験を踏まえて今回は、より多くの方々へ参加してもらうためにはどうすればよいかについて知恵を絞りました。
その工夫の一つはまず、3連休の中日に設定する、ということです。
今までの経験上、鹿児島県内の人が興味を持ってくれるというよりも、
私のブログを見て下さっている読者で、他県からの参加者が多いというのが当会の特徴です。 遠方から来ても満足してもらえるようにするためには会の質を高めることも勿論ですが、
3連休の中日に設定することでついでに鹿児島観光をしてもらいやすい状況にして、あわよくば地域の活性化にもつなげようというもくろみがあります。
しかも、この作戦をしたからといって、県内からの参加者のデメリットとなる事はあまりありません。
もう一つは、かなりゆとりを持って事前告知を行うということです。
遠方から参加して頂く方にとってはどうやって鹿児島まで来るか、交通手段も大きなポイントです。
例えば飛行機で来る場合、早くから予定がわかっていれば、各航空会社の早期予約割引などを受けることで、
鹿児島へ来るための交通費を最小限に押さえることも可能となります。
それにかなり前から日程が決まっていれば、他の予定がまだ入っていない可能性も高まるので、
都合がつきやすくなり、参加者のすそ野を広げることも期待できます。
そのため今回は3ヶ月以上前から当会の告知を行って参りました。
さらには、同意が得られた参加者の方の自己紹介文を公開するという工夫も行いました。
おそらく初めて参加する人にとっては、どんな人が参加するのかわからないという怖さも、当会へ参加する上でのハードルになっているであろうことは容易に想像がつきます。
それならば、どんな人が参加するのかが事前にわかっていれば、参加してみる気になりやすいのではないかと考え、
今回参加者の方にブログ公開の可否を尋ね、了解が得られた方の自己紹介文を載せる試みを行いました。
他にも、医療関係者だけに偏りがちなミニプレゼンを一般の方からも広く公募したり、
哲学カフェという参加者が独りぼっちにならないよう全体の中での議論に参加できるようにするための試みを取り入れたり、と、
様々な工夫を凝らして今回の会への参加を呼び掛けてみました。
時間が経つのは早いもので、会の参加まであと1ヶ月弱という時期になったわけですが、
上述の工夫を行った結果、参加者数の延びがあったかと言えば決してそんなことはなく、
むしろ今までより参加者が集まる速度は遅く、今までにも参加して下さったいわば常連の方々が大多数であり、
このままだと新しい人の参加は依然として少ないという結果となりそうです。
要するに私が自分の頭で考えて、世の中に対して起こしたアクションがなんら影響をもたらさなかったということです。
これは一見すれば意味のないアクションだったという風に思われるかもしれませんが、
そういうわけでは決してないと私は思います。
ただ、世間の大多数が求めている事が私が凝らした工夫の方向性ではなかったという事がわかりました。
何事もやってみなければわからないものです。
こちらの方向が違うのであれば、また別の方向を刺激してみればいいだけの話です。
そういう経験を繰り返して人は成長していくのでしょうね。
ただ先日の勉強会の「返り」がないと、やっている側のモチベーションが保てないという話をしましたが、
これは当然この「糖質制限を語る会 in 鹿児島」にも言えることです。
私もこの会を慈善事業として行っているわけでは決してありません。
まず、私がやってみたいと思う気持ちが出発点で、しかもそれが誰かのためになりうるという事であることが私に行動を起こさせる原動力です。
それが、繰り返し工夫を行って壁が打開できず、次第に私のやりたい気持ちが衰退していけば、もう私がこの会を運営する必然性はなくなります。
勿論、毎回この会を楽しみに参加して下さる常連の皆さんに対しては申し訳ないと思う気持ちはありますが、
このまま会が発展なく、内容もマンネリ化するようであれば、私がやりたいという気持ちがいつの間にか自己犠牲になってしまう可能性が出てしまいます。それだけは避けなければなりません。
私は一つの方法にはこだわりません。ある方法で限界点に達すれば、全く違う角度から別の方法を考えればいいだけの話です。
だから「糖質制限を語る会 in 鹿児島」の可能性が限界点に達すれば、会は消滅の一途をたどるのが自然の摂理だと私は思います。
当会の常連の皆様もおそらく私が苦悩する姿は見たくないだろうから、この事はきっとわかってくれるのではないかと思ってます。
と同時にこれだけ身近で糖質制限について深く学ぶ機会を提供していたにも関わらず、
地元鹿児島の人達の支持がなかなか得られなかったという結果を改めて目の当たりにすると、
勿論、そもそも私の告知力が乏しかったという要素もかなり大きかったとは思いますが、
どれだけ告知努力を行っても改善していなかった世間からのリアクションを踏まえると、世間が求めていたのはそういうことではなかったのだと、
仮に私の告知力がもっと大きかったとしても、残念ながらきっと縁はなかったのだろうという気持ちになります。
目の前にチャンスが訪れていたとしても、それをチャンスと気付く人と、
チャンスをチャンスだと思えずにスルーしてしまう人ときっといるのだろうと思いますし、
それは残念というよりも、ただただ縁がなかったという事実としてクールに受け止めて、
また別の方法を考えていきたいと思います。
私は糖質制限をより多くの人に伝えたいという気持ちは強く持っていますが、
それは何よりまず第一に、私が喜びを感じることが大前提の話です。私は自分が苦しんでまで糖質制限を伝えようとは思いません。
「親孝行 したい時には 親はなし」という言葉がありますが、
いつまでもあると思っていたチャンスは、ある日突然二度と手に入れられない後悔へと変化することがあると思います。
当会のことを少しでもチャンスだと感じて頂ける方は、
くれぐれもチャンスを逃さずにいられる事を願っています。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
とても素晴らしいとおもいます。きっと続けてやるのに意味があるのではと思います。
先生のブログを毎日拝見させてもらい、すごく考えさせられてます。ありがとうございます。
糖質制限、ちょっと辞めてたけど、そろそろ本気で始めようと考えてます。
先生いつもありがとうございます
管理人のみ閲覧できます
語る会、楽しみにしています。
今日はバイトが休みなので、ランニングしてきました。
1回記載したのに、不手際で消えてしまいました。
語る会に、初めて参加させていただくことになりました。どんな方が参加されるのか、わかったことが決め手でした。
たがしゅう先生の戦略が、私には当たったんですね。
今年の3月以降、個人的な事情で、チャンスは逃さずにチャレンジすることにしています。
鹿児島はたぶん始めて訪れる場所ですし、飛行機の手続きも一人でしたのは初めてです。ネットで試行錯誤しながら、安い宿も予約できました。
先生からの参加許可の返信を頂き、観光もかねて、宿泊を伸ばしました。冒険は大好きです。
帰路は決まっていないので、今から考えます。
私の周りでは、糖質制限や消毒しないは一般的ではないです。でも、徐々に広がっているような気がします。私もなんちゃって糖質制限の部類でしょうね。
紆余曲折ありながら、大きな流れは動いているような気がします。
ランニングしながら、明治維新かなぁとか、よくわからないながら、考えてました。
微力ながら、応援しています。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
確かにそもそも母集団が少ないから、工夫したところで表面化されにくい所はあるのかもしれませんね。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
御指摘のように主催者が楽しめるかどうかが鍵だと私も思います。
見返りを求めずにとの思いは常に心に留めているつもりですが、純粋にやりがいがあまり感じられなくなれば、見返りがあろうとなかろうと、続けようというモチベーション自体が下がっていきます。
つまりこれが「飽きる」という現象なのだと思います。
2014年12月24日(水)の本ブログ記事
「飽きるのも大事な能力」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-522.html
も御参照下さい。
Re: 語る会、楽しみにしています。
コメント頂き有難うございます。
また糖質制限を語る会 in 鹿児島への参加意思表明を頂き有難うございます。
当会を契機に鹿児島で楽しい思い出を作って頂ければ幸いです。
当日は何卒宜しくお願い申し上げます。
セミナー、会などの開催について
理解ある病院スタッフと共同し、病院として主催し、鹿児島市の行政ともタイアップできれば、市民の健康意識の向上や健康増進、医療費削減に役立つでしょうし、会場確保や広報も楽だと思います。
私どもも「細々でもいいから、経費をかけずに地道にやっていこう!」と腹をくくって調理実習や市民講座などを開催しています(^^)
数年前の新聞を見て当院に来院される方もおられ、新聞や広報などに残しておくことは長い目で見て有意義だと思います。
Re: セミナー、会などの開催について
コメント頂き有難うございます。
確かに連休は別の用事が入る可能性も高いので、作戦が功を奏するとは限りませんね。御指摘の通りだと思います。
こうした活動には協力者の存在が不可欠です。
院内では、約一年経ち私の活動にかなり理解を示して頂けるようにはなりましたが、協力となればまたハードルは高くなります。そういう意味ではまだまだ私の活動は身を結んでいるとは言えません。
先生のおっしゃるように地道な活動は新しいことを推進していく上での基本と思います。ただそのやり方を一つにこだわることなく、いつの間にか自己犠牲になっていることのないよう推し進めていきたいと考える次第です。
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