夫婦関係も主体的であるべき
2018/06/17 00:00:01 |
素朴な疑問 |
コメント:10件
夫婦関係の在り方は千差万別と聞きます。
互いに死ぬまで愛し合える関係が理想と思いきや、
哲学者のサルトルとボーヴォワールのように事実婚でビジネスパートナーのような関係が大きな生きがいを与える場合もあります。
傍からみれば愛し合っていないように見えても、それでも別れずに支え合える他人にはわからない絶妙なバランスというようなものもあるのでしょうし、
女性は男性の後を三歩下がってついていくというような昔ながらの価値観も、当人どうしが納得していれば安定を産み出します。
ところが世の中には夫婦関係そのものがストレス源を産み出し、様々なストレス病を引き起こしているような状況もあると思います。 今でこそ、離婚という選択肢は以前に比べると大分市民権を得てきたように思えますが、
それでもよほど破たんした夫婦関係とならない限りは、ある程度のストレスレベルであれば我慢するという選択を取らざるを得ない社会、
すなわち、ストレスフルな夫婦生活を強いられているけれど、世間の目が気になってとても離婚できないという状況は今でも確固としてあるのではないでしょうか。
世間の目ということで言えば、それを気にするかどうかは自分次第です。
勿論世間の目が気になりやすい環境、そうでない環境の差はあるでしょう。おそらく日本は気になりやすく、フランスでは気になりにくいのかもしれません。
例えば、私は独身で、もう若いとは言いにくい年代になってきました。
これから先、「いい年してまだ結婚しないのか」と言われる頻度は高まっていくでしょうし、言われなかったとしてもさぞ思われていることだろうと思います。
しかしそれを気にするかどうかは自分で決めることができます。
私がこれまで行ってきた行いの帰結として、勿論運の要素も若干はあるにしても、独身という状態になっているので、
すべては自己責任であって、このまま生涯独身であってもやむなしという覚悟も自分としてはもっているつもりです。
勿論、結婚をしたくないという意味ではなく、人生は一寸先は闇でわかりませんので、良いパートナーが見つかれば結婚も考えるであろうと思います。
しかし、ストレス源になってしまうくらいなら、私はそもそも結婚という道を選びません。
男というものは女性の見た目に、きっと女性が思う以上に左右されてしまう悲しい生き物ですが、
それだけで結婚を決めてしまえば、ストレス源となるリスクは高いように思ってしまいます。
ましてや一度結婚したら、離婚しにくいし、離婚した人に対する見方が冷たいのが今の日本の実情ではないかと思います。
例え自分がそれを気にしなくとも、相手にはその負の影響を与えてしまう事になり、離婚でチャラというわけにはいきません。
そのような状況の中で、多少夫婦関係が悪くとも、それを我慢して夫婦関係を続けているカップルが多いと思うのは私の妄想でしょうか。
こうした夫婦間の人間関係も、満足のいくコミュニケーションをとるためにはお互いが主体的であるべきだと私は思います。
例えば、妻は我慢して夫の散歩後ろを歩くのではなく、前に出たいのであればその想いを我慢せず夫に伝えられるような関係です。
どうしても価値観の相違が埋め合わせられなければ、我慢せずに別居や離婚といった決断が下せる人間関係です。
そうでなければ、ともすれば結婚そのものが病気の元となり、
それを認めたくないから結婚とはそういうものだと言い聞かせているようにさえ思えます。
親族や世間の目を気にして、本当はストレスとなっているのに続けなければならない結婚をするくらいなら、
そんな結婚を私はしたいとは思いません。
とかく結婚の話題となると、私の見解は非常に質が落ちるとある人から指摘された事がありますが、
結婚の酸いも甘いも私は知らないわけですから、それはそうなのでしょうと思います。
しかし同時にそんな未熟な立場だからこそ見えてくることもあるのではないかと私は思う次第です。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
- 2023/11 (7)
- 2023/10 (8)
- 2023/09 (5)
- 2023/08 (9)
- 2023/07 (4)
- 2023/06 (5)
- 2023/05 (5)
- 2023/04 (7)
- 2023/03 (7)
- 2023/02 (5)
- 2023/01 (7)
- 2022/12 (5)
- 2022/11 (4)
- 2022/10 (11)
- 2022/09 (6)
- 2022/08 (6)
- 2022/07 (5)
- 2022/06 (6)
- 2022/05 (4)
- 2022/04 (5)
- 2022/03 (5)
- 2022/02 (4)
- 2022/01 (7)
- 2021/12 (14)
- 2021/11 (4)
- 2021/10 (10)
- 2021/09 (10)
- 2021/08 (8)
- 2021/07 (14)
- 2021/06 (11)
- 2021/05 (17)
- 2021/04 (9)
- 2021/03 (8)
- 2021/02 (9)
- 2021/01 (14)
- 2020/12 (9)
- 2020/11 (7)
- 2020/10 (6)
- 2020/09 (9)
- 2020/08 (11)
- 2020/07 (20)
- 2020/06 (22)
- 2020/05 (18)
- 2020/04 (22)
- 2020/03 (10)
- 2020/02 (7)
- 2020/01 (5)
- 2019/12 (9)
- 2019/11 (19)
- 2019/10 (31)
- 2019/09 (6)
- 2019/08 (7)
- 2019/07 (7)
- 2019/06 (13)
- 2019/05 (21)
- 2019/04 (9)
- 2019/03 (13)
- 2019/02 (15)
- 2019/01 (28)
- 2018/12 (9)
- 2018/11 (2)
- 2018/10 (11)
- 2018/09 (30)
- 2018/08 (31)
- 2018/07 (31)
- 2018/06 (31)
- 2018/05 (31)
- 2018/04 (30)
- 2018/03 (31)
- 2018/02 (29)
- 2018/01 (31)
- 2017/12 (31)
- 2017/11 (30)
- 2017/10 (32)
- 2017/09 (31)
- 2017/08 (31)
- 2017/07 (32)
- 2017/06 (31)
- 2017/05 (31)
- 2017/04 (31)
- 2017/03 (31)
- 2017/02 (29)
- 2017/01 (32)
- 2016/12 (31)
- 2016/11 (30)
- 2016/10 (31)
- 2016/09 (15)
- 2016/08 (11)
- 2016/07 (5)
- 2016/06 (10)
- 2016/05 (8)
- 2016/04 (5)
- 2016/03 (5)
- 2016/02 (10)
- 2016/01 (10)
- 2015/12 (7)
- 2015/11 (8)
- 2015/10 (7)
- 2015/09 (6)
- 2015/08 (6)
- 2015/07 (5)
- 2015/06 (5)
- 2015/05 (5)
- 2015/04 (3)
- 2015/03 (10)
- 2015/02 (28)
- 2015/01 (31)
- 2014/12 (31)
- 2014/11 (31)
- 2014/10 (31)
- 2014/09 (29)
- 2014/08 (53)
- 2014/07 (31)
- 2014/06 (30)
- 2014/05 (31)
- 2014/04 (30)
- 2014/03 (31)
- 2014/02 (28)
- 2014/01 (31)
- 2013/12 (32)
- 2013/11 (30)
- 2013/10 (33)
- 2013/09 (39)
カテゴリ
メールフォーム
スポンサードリンク
検索フォーム
ステップメール
リンク
QRコード

コメント
No title
一歩踏み出して、まずは新しい扉を開けてみてはいかがでしょう。
動的平衡
確かに、世の中には理想的とは言い難いような関係の夫婦も多いと思いますし、それがストレスの元になっている場合も多いでしょう。
只、結婚当初から様々な状況が変わっても、良い関係を続けておられるご夫婦も一定程度いらっしゃるような印象があります。ひょっとすると、糖質制限実践者と同じ位の割合かも知れませんね。
考えてみれば、健康を維持することと、よい(夫婦)関係を保つことは、基本的に同じことのような気がします。時間の経過とともに、それぞれを取り巻く様々な状況は変わっていきますが、その都度、適切な調整をしながら、中心部分の健全性を保っていくことが、どちらにも不可欠なのではないでしょうか。
医療の世界での理想を追求されているたがしゅうさんだからこそ、作り上げられるより良い夫婦関係があるのではないかと思います。
もしそうならば、田頭先生の性格をよく知ってる信頼できる友人知人などに紹介を頼むのはどうでしょう?
安全な所から一歩ずつ挑むのもありだと思いますよ。
No title
まさに私は親族や世間の目を気にしてはじめから合わないと思うヒトと見合いで結婚してしまいました。そして今、後悔しています。10年以上前に結婚しました。
離婚する事もできず、苦しいだけの毎日か・・・。と周りからは思われているようですが私の場合、自分は自分、嫁は嫁と割り切っていますので別に辛くありません。(やせ我慢かもしれませんが・・)
しかし正直なところ本当に好きなヒトと結婚していたならば、今の私が経験した事の無い幸せが待っていたのかなあ?と寂しく思う事もあります。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
自分の人生です。自分の頭で考えて決断していこうと思います。
Re: 動的平衡
コメント頂き有難うございます。
> 時間の経過とともに、それぞれを取り巻く様々な状況は変わっていきますが、その都度、適切な調整をしながら、中心部分の健全性を保っていくことが、どちらにも不可欠なのではないでしょうか。
本質的な所を御指摘頂いていると思います。
「一生愛すると誓いますか」などという聞こえの良い台詞がありますが、人の感情を含め万物は時間の経過とともに移ろい、その形を変えていくものと思います。それは健康状態を含む身体の状態にも全く同じことが言えると思います。
その変化に対応して適宜調整しようとしなければ滅びるとしても不思議ではありません。変わりゆく変化に対応しようとする者、そしてそれが二人の作業である場合は、互いに歩み寄る努力をする者こそが、秩序や安定を長い時間維持していく事ができるのではないかと思います。
Re: タイトルなし
> もしかして田頭先生は女性とお付き合いしたことがないのでしょうか?
ないわけではありませんが、経験は非常に少ない方だと思います。
出会い方に特にこだわりはありませんので、紹介をお願いすること自体は問題ありませんが、
当の私が是が非でも結婚したいと思っているわけではないので、うまくいかなかった場合に相手にも負担になる紹介をわざわざお願いするのは少し気が引けます。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
私が言うのもなんですが、夫婦には様々な形があると思うので、たとえ理想的な愛し合いができずとも協力し合える人間関係を構築できているのは羨ましく思えます。
「隣の芝生は青く見える」ものではないでしょうか。
No title
結婚について結婚する前、そんなにまじめに考えたことなかった!!!
案ずるより産むが易し。
私の結婚観って一言で言えばそうなります。
結婚って日常生活そのもので・・・
タオルの使い方から
トイレの使い方から
逐一違うので
日常生活の由無し事を擦り合わせるまで
最初は半年ぐらいはしんどかったなあ・・www
慣れればなんてことないんだけれども。
みんなそんなに真剣に考えてないと思うの。
サーファーみたいに「眼の前に来た波に対処しただけ」
なのだと思う。
うまく対処できなかった人もいるけどまあ、
それも人生。
夫とは
お互いに、間違えること、気に食わないこともあるけれど、それも含めて
うちの特殊な「戦々恐々たる日常」を一緒にやっていく同志がいるのは、
なかなか良いものです。
どうでも良いことで話して笑ってるのって、本気で楽しいです。
人の家がどうやっているのかは知りません。
よく分からない不思議な夫婦もいる。
でも
ひとのうちは人の家です。
「自分の」家族を作るのが結婚。
センセ、そんなに最初からうまくやろうとするのってすごく大変そうですよ。
「絶対間違えない」って、^^;
大変に欠点の多い私にはそれ
ぜったい無理です。
結果オーライでも良い。
悪意を持って接したのなら違うけど
最善を尽くしたならもう仕方がないです。
ゆったり構えて
「しゃーない、間違えたんだね。それでも良いよね」
ってお互い許し合えば良いのかもって思います。
偉そうに書いてごめんなさいね。
これが難しくて難しくて難しくて!!!!
もう
何年も何年もかかりました(^_^;)
先生にも
良き出会いがありますように。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> みんなそんなに真剣に考えてない。
> サーファーみたいに「眼の前に来た波に対処しただけ」
本質をついているように思えます。
あれこれと策略を立てて、思い通りになるほど人生は単純ではありませんよね。
あれこれ考えても仕方がないから、多くの人は自分の気持ちというものに素直に従って目の前の波に対処してるのでしょう。
その結果が今の状態であって、それぞれのやり方で幸せになる人もいれば、不幸せになる人もいます。なるべくなら不幸せになるまいと思うのは自然の流れと思いますが、どの道を選んだとしても「絶対」はあり得ません。
この辺りは考えれば考えるほど複雑になって袋小路に入ってしまう感もありますが、後日別記事でもう少し思ったことを整理し、思考を深めてみたいと思います。
コメントの投稿