やせ体質人の75gブドウ糖負荷試験
2018/04/17 00:00:01 |
人体実験 |
コメント:9件
久しぶりに人体実験シリーズを部分的に再開します。
今回は以前私が行った75gブドウ糖負荷試験をやせ体質の方で追試した結果を紹介します。
協力してくれたのは、以前もササミ負荷試験の追試でも協力してくれたやせ体質の私の友人です。
私は肥満体質なので比較できるので大変有用なデータが得られるので大変有難いと思います。
やせ体質の人への普通のブドウ糖負荷試験の結果なら然るべき所に行けばたくさんあるのでしょうけれど、
6時間まで長めに観察した試験、またインスリンだけではなくグルカゴンも観察したブドウ糖負荷試験結果はなかなかないのではないかと思います。 友人の彼は10代の頃にはそれこそ何を食べても太らない「やせの大食い」タイプでした。
大人になるにつれて少しずつ体重は増えたとのことですが、はたから見れば相変わらずやせているとみられるレベルの体型です。
また、だんだんそんなにたくさんの量を食べられなくなってきたとも言っていました。ある意味、食事の害から身を守るような反応が起こっているようにも思えます。
そう言えば、我らが江部先生も若い頃やせの大食いだと伺いました。彼も同じような体質の持ち主ということなのかもしれません。
さて私の75gブドウ糖試験の時と同様に、
食前、30分後、60分後、120分後、180分後、240分後、300分後、360分後の計8回採血を行って血糖、インスリン、C-ペプチド、ケトン体、グルカゴンの5項目を確認することにしました。
最近の彼の食生活としては朝は少しだけ食べて、昼にたくさん糖質を摂取して、有にごはんは食べないというパターンが多いとのことです。
糖質制限を意識しつつも高糖質から低糖質への急激な代謝変更という意味では若干注意した方がよい食事パターンだと個人的には思います。
前夜にお子さんの誕生日だったそうで、ケーキをしっかり食べたため糖質をしっかり食べた状態から後に10時間以上絶食した状態で実験開始となりました。
やせ体質の人への普通の75gブドウ糖負荷試験だと2時間までしか観察できませんが、
今回は6時間観察できるので、一般的に糖質摂取後3~5時間後に起こるとされる機能性低血糖症が起こるかどうか、そしてその時のインスリン、グルカゴン動態はどうなっているのかも注目ポイントです。
それでは結果を以下にお示しします。
実測血糖(mg/dL) 実測3ヒドロキシ酪酸値(μmol/L)
食前 89 24.2
30分後 155 19.3
60分後 116 14.9
120分後 110 10.0以下
180分後 59 15.2
240分後 82 45.9
300分後 83 143.0
360分後 82 342.0
(血糖基準値:70~109mg/dL 3-ヒドロキシ酪酸基準値:85μmol/L以下 )
インスリン値(μU/mL) C-ペプチド値(ng/mL)
食前 12.2 2.24
30分後 124 8.99
60分後 87.6 8.46
120分後 92.8 8.63
180分後 7.5 2.49
240分後 3.7 1.33
300分後 5.0 1.32
360分後 7.2 1.63
(インスリン基準値:1.7~10.4μU/mL C-ペプチド基準値:負荷前0.61~2.09ng/mL)
グルカゴン値(pg/mL)
食前 162
30分後 124
60分後 142
120分後 109
180分後 147
240分後 145
300分後 140
360分後 135
(グルカゴン基準値:70~174pg/mL)
私はいつも1日1食ベースの生活を送っているので、
朝食べずに昼も食べずに絶食状態を続けることなど容易いことですが、
普段1日3食食べているやせ体質の友人にとっては2食抜くことは辛かったかもしれませんが、
普段私のブログを読んでいて、断食にも一定の理解を示してくれているので快く協力してくれました。
実験後の感想を聞いてみると、飲んでから60分までの時期に吐き気と胃もたれを自覚し、頭痛はないけれど身体全体がもやんとほてるような感じがし、
その後から口がやたらと乾くようになり何度も水分を摂りトイレに行ったとのことでした。
2時間後には普通になり、3時間後からはすっきりとしてきたそうですが、実験終了時の6時間時点では再び口渇を感じたとのことでした。
空腹感が惹起されたかどうか尋ねると、それは特になかったとのことでした。また最初の症状はあれど仕事も何とか普通にできたとのことでした。
場合によっては血糖変動で空腹感を感じる可能性もあるかとは思いましたが、実験をすると決めて仕事に集中している状況であれば血糖乱高下があっても空腹感は誘発されにくいのかもしれません。
さて今回の結果で私が面白いと思ったのは、
まず180分の時点で血糖値が59mg/dLまで下がっています。
それまでの時間インスリンが結構出ていますので、いわゆる機能性低血糖症の状態と言っていいと思います。
私の75gブドウ糖負荷試験と比べるとわかりますが、むしろ私の時よりも数値上多いインスリンが分泌されている事になります。
私はやせ型体質の方はインスリン分泌不足が背景にあると思っていましたが、必ずしもそうではないという事がまず言えそうです。
むしろ肥満体質の私よりもインスリンは多く分泌され、私よりも血糖値の波が急峻に上がり、急峻に下がるカーブを示しています。
肥満ホルモンと呼ばれるインスリンが肥満体質の私よりも多く出るのに現実にはやせているというのはどういうことなのでしょうか。
インスリン感受性の違いかとも思いましたが、血糖値は私よりもしっかりと下がって、むしろ下がり過ぎているくらいなのでインスリンが効いていないというわけではなさそうです。
まだまだ肥満のメカニズムにはインスリンだけでは語れない様々な要素がたくさん絡んでいそうな気がします。
また友人のインスリン分泌は120分まではしっかりと分泌されていますが、
180分を境に急激に枯渇するパターンを呈しているというのも注目ポイントです。
インスリン分泌させる膵臓への負担がちょっと気になるような分泌量の推移です。
一方で機能性低血糖症の症状としては吐き気や胃もたれ、ほてりが該当したものと思われましたが、
その症状が出たのは60分以内、血糖値が最低値となったのは180分ということで、
機能性低血糖症の場合、症状出現と実際の血糖低値を示す時点とにタイムラグがあるという事がわかりました。
これは低血糖そのものが症状を現しているのではなく、急激な血糖変動、インスリン、グルカゴンをはじめとした血糖に関与する消化管ホルモンの攪乱に機能性低血糖症の症状は起因しているという可能性があります。
そのグルカゴンの動態も興味深く、肥満体質の私の時は75gブドウ糖摂取でもグルカゴンはほとんど変動しなかったにも関わらず、
やせ体質の友人ではグルカゴンはインスリンとは逆に低値を示しています。
この辺りからもやせ体質の人で消化管ホルモンが攪乱されている様子をうかがい知ることができます。
それとケトン体については前日のケーキの影響もあいまって開始時点からすでにケトン体低値です。
実験後も4時間後まではケトン体低値のままで、5時間目からようやくケトン体が上がってくる経過でした。
今回は実験だからというので朝、昼抜いていたものの、これがいつもの調子なら当然朝も昼も食べているわけで、
中途半端な糖質制限でかつ1日3食の食習慣ではケト―シスを維持するのは難しいということもわかります。
ちなみに私は前日過食してしまっていたにも関わらず、実験直前の採血ではケト―シスを呈しておりました。
以上から、やせ体質の人が大量のブドウ糖を一気に摂取した時に起こる現象をまとめると、
・血糖が乱高下し、消化管ホルモン動態が乱れやすい
・それに伴って機能性低血糖症とおぼしき自覚症状が惹起されやすい
・インスリンは肥満体質人よりもむしろ出やすいが、なぜか太らない。
・インスリンは肥満体質人よりもむしろ多く出るが、急峻に出て急峻に枯渇する傾向がある
・インスリンが肥満体質人よりも多く出るが故か、ケト―シスにはなかなかなりにくい
N=1なのでここまで言い切れず、そういう可能性があるという話にとどまりますが、
また一つ、糖質がもたらす人体への影響を考える上で大きな足掛かりができたのではないかと思っています。
皆様からの忌憚のない考察をどしどし募集しております。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
毎度の長文失礼いたします
そして長年、今思えば機能性低血糖と考えられる症状に悩まされていました、糖質制限に出会うまでは。
ちょっと前に血液検査をしてもらった際に、空腹時インスリンが1.4台と低く、これまでSMBGで測定してきた限りでも、食後血糖値のピークと降下が私に比べて遅めの傾向が認められました。
私は子供の頃から完全な肥満体質でしたし、その私より食べると言うこともまずありませんでした。少なくとも私が見ている限りでは(笑)
しかし、私と同質・ほぼ同量の食事を摂っても連れ合いの方が食後血糖値が高値を付けること、それもかなり明確に高いことも割とよくあります。
インスリン抵抗性はふたりとも正常範囲のようですが。
もちろんスーパー以上の糖質制限を心がけている日常ではそういう数値を叩き出すことはないのですが、たまたま普通に外食したりすると、そういうことがあります。
先天的にインスリン分泌量が少ないのか後に膵臓が疲弊してしまっているのかは定かでないですが、ピーク値が遅めであることや、過去の機能性低血糖症状等から考えると、血糖値の乱高下はもしかしたら私並みかそれ以上にあったのかも知れません。
連れ合いは”ストレス産生体質”でもあるので、緊張や感情変動によってコルチゾール等関連ホルモンの影響も大いに考えられると思います。
いずれにしても、糖質制限、出来るなら日内変動も可能な限りフラット(血糖値そのものやインスリン分泌量)にすることが大事ではないかと意識しています。
それは、単に症状改善や疾病予防のみならず、精神的・情緒的安定にも直結していると体感しているからです。
”制限”でも”我慢”でも”治療”でもなく、ヒト本来の食性はこうではなかったのかとさえ感じます、今のところ。
Re: 毎度の長文失礼いたします
コメント頂き有難うございます。
> 私の連れ合いは基本的に痩せ体質と思われます。
> ちょっと前に血液検査をしてもらった際に、空腹時インスリンが1.4台と低く、これまでSMBGで測定してきた限りでも、食後血糖値のピークと降下が私に比べて遅めの傾向が認められました。
そのような現象は他のやせ体質の方でも比較的高頻度で見受けられます。
それが故に私も「やせ体質の方はインスリン分泌能力が低い」と考えている所がありました。
しかし今回の結果を踏まえますと、仮説に修正が必要になってきます。
例えば、やせ体質の人は最初はインスリン分泌能力はむしろ高い状態にあるけれど、糖質頻回過剰摂取を繰り返したり、ストレスイベントをうまく処理できなかったりしていると頻回に血糖値が上昇する事態に見舞われ、インスリン分泌が頻回に刺激されていくと、
その過程でインスリンの同化作用とは別で消化管を中心に組織への糖化という形で上昇した血糖値を下げる非生理的な機構が働いて、血糖値は下がる代わりに消化管の吸収障害を中心にアレルギーや自己免疫など様々な病態が引き起こされやすくなり、一方でインスリンは相変わらず急峻に刺激され続けるが故に膵臓が疲弊しインスリン分泌が枯渇するというストーリーも推察されます。
このストーリーの後半部分ばかりで検査を行っているが故に私達は「やせ型体質の人=インスリン分泌能力が低い」と思い込んでしまっていたのかもしれません。
> いずれにしても、糖質制限、出来るなら日内変動も可能な限りフラット(血糖値そのものやインスリン分泌量)にすることが大事ではないかと意識しています。
> それは、単に症状改善や疾病予防のみならず、精神的・情緒的安定にも直結していると体感しているからです。
> ”制限”でも”我慢”でも”治療”でもなく、ヒト本来の食性はこうではなかったのかとさえ感じます、今のところ。
私もそう思います。
明確な戦略でもない限りは、自然の食性に従っておくのが無難な選択ではないかと思います。
Re: 毎度の長文失礼いたします
私の連れ合いに関してはとても説得力ある御説に思われます。
通常の検討診断や診察によって医師に指摘される部分ではないので、当然に処置されることもなかったわけですが。
たがしゅう先生のように惜しみなく情報も持論も提供なさってくれる志の高い方がいらしてくれることが大変有難いです。
しかし同時に、その貴重な情報源をたぐり寄せるのも活かすも殺すも、やはり受け手である私たち自身が主体性を持って自分の体や生活を見つめることが重要なのだろうと思います。
お手を煩わせるだけでなく、私も何らかのタネかネタかをご提供できるようになれれば幸いなのですが。
今後もよろしくお願いいたします。
No title
75gブドウ糖負荷試験、
先生のご友人の方、お疲れ様でした。
肥満体質、痩せ体質。
低血糖になりやすい、なりにくい。
人の体質は、一言では語れませんね。
>まだまだ肥満のメカニズムにはインスリンだけでは語れない様々な要素がたくさん絡んでいそうな気がします。
肥満のメカニズムは奥が深そうですね。
「腸内細菌」が、肥満に関与しているのは、
皆、承知だと思います。
また、「LPL(リポ蛋白リパーゼ)、HSL(ホルモン感受性リパーゼ)」も、
肥満、痩せ体質の人とで違いがあると思います。
インスリンが、LPL、HSLに影響を与えるとすれば、
影響の度合い、その個人差に興味があります。
インスリンの本当の役割?
また、人体実験を再開でうれしい限りです。
インスリン分泌パターンを見ると今回のやせた方はkraft pattern でいうとピークがかなり遅れてくるパターン3でインスリン抵抗性が高いと考えられます。一方たがしゅう先生はパターン1なので正常です。そう考えると体型というのは本当にインスリンと関連するかどうか怪しいですね。
ただ、お二人とも朝の空腹時インスリンが非常に高いことは気になります。お二人とも朝方の糖新生の能力がものすごい高いのでしょうか?
さて、インスリンやグルカゴンの本当の役割は血糖制御ではなく、タンパク質の代謝にあると思っています。様々生物から見ると哺乳類以外はインスリンの血糖値制御の役割は多くないといわれています。ラットの胎児では、グルコース投与でインスリンは分泌されず、アミノ酸を加えるとドカンと分泌されます。
グルカゴンも同様で、人間にグルコース投与すると低下しますが、タンパク質投与ではドカンと増加します。
生物の進化の過程で糖質を摂取することが多くなり、インスリンの糖質代謝の機能を発達させてきたと思われます。元の役割はタンパク質代謝であろうと思います。
そう考えると、やせ型の方は、脂肪も少ないかもしれませんが、筋肉も少ないのではないでしょうか?何か理由があって、インスリン抵抗性がある場合、人によっては脂肪を貯めることもあるけど、人によっては脂肪は貯めないが、タンパク質の同化作用が弱く、筋肉もうまく合成できない、なんてことはないでしょうか?
勝手な仮説ですが。
また、楽しみにしております。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> また、「LPL(リポ蛋白リパーゼ)、HSL(ホルモン感受性リパーゼ)」も、
> 肥満、痩せ体質の人とで違いがあると思います。
> インスリンが、LPL、HSLに影響を与えるとすれば、
> 影響の度合い、その個人差に興味があります。
なるほど、同じホルモンでも酵素活性の個人差で作用の仕方が変わってくる可能性はあるかもしれませんね。
その辺りの話は正直まだ勉強不足で自分の中で整理しきれていない所があります。
引き続き勉強していきたいと思います。
Re: インスリンの本当の役割?
コメント頂き有難うございます。
一味違う御考察、流石です。
> お二人とも朝の空腹時インスリンが非常に高いことは気になります。お二人とも朝方の糖新生の能力がものすごい高いのでしょうか?
前日の食事が私は肉たっぷりのタンパク質でインスリン過剰分泌となり、友人はケーキの糖質でインスリン過剰分泌となったのが原因かと単純には考えておりました。
> インスリンやグルカゴンの本当の役割は血糖制御ではなく、タンパク質の代謝にあると思っています。
非常に興味深い御指摘です。
特にグルカゴンの挙動は血糖調節が目的だと仮定するとどうもつじつまが合わないのです。
明らかにタンパク質負荷によってグルカゴンは動員されていますし、先生の御指摘が芯をついているように思えます。
> 人によっては脂肪を貯めることもあるけど、人によっては脂肪は貯めないが、タンパク質の同化作用が弱く、筋肉もうまく合成できない、なんてことはないでしょうか?
確かに、単純なるインスリン抵抗性と考えると血糖が下がっているだけに説明しにくいですが、インスリンの各栄養素への作用の偏り、例えば糖に対する同化作用は発揮できるけれど、タンパク質への同化作用は減弱するというようなホルモン作用の偏りはもしかしたらあるのかもしれないと思っています。
なるほどです
私は10年ほど前から、おそらく機能性低血糖症だったと思うのですが、ものすごく空腹を感じていた時の血糖値でも90台とかで、「あれ?低血糖じゃないんだ」と思うことがあったのですが、もしかしたら、その後時間が経てば低血糖になっていたのかもしれないなぁと思いました。インスリンの大量分泌で先に症状が出ていたのかもしれませんね。
また、確かに胃腸の調子は優れないことが多く、逆流性食道炎の症状もあり、胃カメラでは若い(20代)し細いのに食道裂孔ヘルニアだと驚かれたことがあります。糖質制限を始めて胃腸の調子も改善しましたが。やせ型で筋肉の少ない中で、めいっぱいインスリンを出してどうにか血糖値を下げようと身体が頑張っていたんだなと思うと、申し訳ない気持ちですね(笑)今後は糖質制限食で身体を労わり続けてあげようと思います。
Re: なるほどです
コメント頂き有難うございます。
症状が出た時と血糖値が低値を示す時点が一致しない所が機能性低血糖症のトリッキーなところです。
これでは多くの場合、医師が診察していても見過ごされてしまう可能性が高いのではないかと思います。
この点においてもデータよりも自分の体調を指標にする事の重要性を改めて感じさせられる次第です。
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