間欠的ファスティング+糖質選択という考え方

2018/03/04 00:00:01 | おすすめ本 | コメント:4件

鹿児島の内科医、鈴木功先生が糖質制限実践者にとって興味深い本を出版されました。



魔法のスープ ボーンブロスでやせる 間ファスダイエット ― 食べない時間が体をリセット! 単行本(ソフトカバー) – 2018/2/2
鈴木 功 (著),‎ 鈴木 睦美 (その他)


鈴木先生は自身で糖質制限を実践され、66〜69kgの体重がいったん58kgまで減少し、

午後の眠気がなくなるとか、顔の湿疹がよくなるとか、花粉症が軽くなるなどの体調の改善を経験されたそうです。 しかしその後60kg前後に体重が戻り、また自身が糖質制限指導している患者さんにも同様に3〜8kgの減量があった後に、2〜3kg体重が戻ってその周辺体重を維持するという観察結果を見出されます。

学びを進められていく中で2017年2月「The Obesity Code: Unlocking the Secrets of Weight Loss(肥満の暗号:体重減少の謎を解け)」という一冊の本に出会われます。

著者はカナダの腎臓病が専門の臨床医、Dr. Jason Fung氏で、全編英語の本です。

鈴木先生はなんとこの本を隅から隅まで読み切ってその内容に衝撃を受けられます。

その経験からわずか1年後に本を出版されるに至るわけですから凄まじい行動力です。

この経験を機に鈴木先生は「ボーンブロスを利用した間欠的ファスティング」及び糖質制限から「糖質選択」という方法へと辿り着かれました。

停滞していた60kg程度の体重がその方法により52.2kg、体脂肪率18%まで減量させることに成功なさいました。

しかしご自身でこれでは流石にやせすぎとの判断をなさり、4年ぶりに糖質制限を解除されたそうです。

すると糖質を摂取しているにも関わらず、体重は56kg前後で安定、食べ過ぎた場合も間欠的ファスティングで調整してその体重を維持できている、という経験談が書かれています。

そこには体重のセットポイント(設定点)が固定されることが問題で、

不自然な加工食品がそのセットポイントを上げる一因であり、セットポイントを下げるために代謝へ揺さぶりをかける、

そのための方法論が間欠的ファスティング+糖質選択だということも書かれていました。

これは糖質制限を続けていてもそれ以上痩せない壁を見事に越えた実例であり、

壁を越えられないでいる私にとっても興味津々の話であり、縁あって鹿児島に赴任したことをきっかけに私は鈴木先生に直接会いに行き

初対面にも関わらずその辺りの詳しいお話を非常に熱く語って頂いたことは大変有難く、印象に残っています。

またアクティブな趣味としてランニングがあり、マラソンを裸足で走られたりすることもあるそうで、とてもお元気そうでした。

ランナーの筋肉に適応しているためか細身の鈴木先生は糖質制限前の体重が66〜69kgで、体調良好の体重が56〜60kg程度にあるのだとすれば、

糖質過剰摂取したとしても10kg程度しか太らないということで、おそらく江部先生と似ている男性のやせ型体質を持っておられるのではないかと推測されますが、

そういう体質でもやり方を間違えさえしなければ安全にファスティング(断食)ができるという事を実証されており、

これまたやせ型で断食に興味を持つ人にとってのモデルケースになるのではないかと思います。

間欠的ファスティング+糖質選択の具体的な方法論について知りたい方は是非この本をお求め頂ければと思います。

そんな中、この本は極端な糖質制限に対して警鐘を鳴らしている本でもあります。

糖質制限推進派医師としては避けては通れない問題だと思いますので、

真摯に向き合って自分の頭で考えたいと思います。

指摘された問題点とそれに対する私の考察に関しましては、

長くなりそうなので次回へ回したいと思います。


たがしゅう
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コメント

2018/03/04(日) 09:02:46 | URL | 瀬川里香 #-
糖質制限の本をだされた先生がいるんですね。
読んでみようとおもいます!
糖質制限でいろんな問題があるとかないとかありますが、いろんな先生の見解があるので考えて糖質制限してみます。
たがしゅう先生も糖質制限で痩せられてすごいです。

こちらも参考になります

2018/03/04(日) 18:02:12 | URL | もうあかん #-
たがしゅう先生

鈴木先生の本ですが、非常に気になっていましたので購入してみます。
裸足ランニングに挑戦したことがありますが、道端の小石が痛くて、長く続けられなかった経験があります。そのため、小生はワラーチランニングを続けています。

ところで、
鹿児島認知症ブログをいつも見ているんですが、こちらでも鈴木先生の書籍の書評を載せていましたので、参考になればと思いコメントさせていただきました。
同じ鹿児島ですので、お会いする機会があるのではないかと思います。
ユーチューブでも公演内容が公開されていて、認知症の参考になります。
http://www.ninchi-shou.com/entry/Carbohydrate-selection

Re: タイトルなし

2018/03/04(日) 18:34:40 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
瀬川里香 さん

コメント頂き有難うございます。

Re: こちらも参考になります

2018/03/04(日) 18:38:55 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
もうあかん さん

コメント頂き有難うございます。

> 鹿児島認知症ブログ
> 同じ鹿児島ですので、お会いする機会があるのではないかと思います。


実はすでに何度か交流させて頂いております。
信念のあるとても素晴らしい先生です。

 2017年9月9日(土)の本ブログ記事
 「鹿児島が熱い」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1086.html
 も御参照下さい。

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