代謝に見合った食事と運動が健康長寿へと導く
2018/01/16 00:00:01 |
運動に関すること |
コメント:9件
健康長寿のために運動をすべきかどうかという議論があります。
一般的には適度な運動は健康に良いイメージがあると思いますが、かたや過度な運動は身体に負担をかけそうな印象があります。
はたして運動について実際のところはどのように考えるのがよいのでしょうか?
今回のお話はあくまでも私の中の仮説となりますので、御了承頂いた上でお読み頂ければと思います。
まず運動には無酸素運動と有酸素運動があると言われています。
一方で身体のエネルギーを生み出す代謝システムには大きく酸素不要の嫌気性代謝と酸素が必要な好気性代謝の2種類があります。 好気性代謝はミトコンドリアで行われ、エネルギー源が糖であっても脂肪であっても比較的大量のエネルギーを効率的かつ安定的に生み出すことが可能ですが、
酸素がなければミトコンドリアが使えませんので、瞬発力はあれど比較的少ないエネルギーしか生み出せない嫌気性代謝が自動的に働くことになります。
嫌気性代謝は「解糖系」とも呼ばれ、読んで字の如く糖(グルコース)を分解してエネルギーを取り出すシステムです。
つまり無酸素運動を行えば必然的に糖が優位に消費されるということです。
問題は無酸素運動と有酸素運動の境い目はどこにあるかということですが、これが意外とわかりにくいのです。
一般的にはウォーキングやジョギングが有酸素運動で、100m走やウエイトリフティングが無酸素運動のイメージがあると思いますが、
確かに急激に瞬発力が求められる運動などで無酸素運動の割合が多くはなるものの、100m走やウエイトリフティングをしていても有酸素運動の要素は含まれています。
逆に何らかの理由で血液の循環が悪くて酸素を末梢組織に運べずに、ウォーキングやジョギングをしていても無酸素運動の割合が多い場合もあり得ます。
どれだけ有酸素運動を効率的に行えるかは、その人の代謝システムが嫌気性代謝優位になっているのか、それとも好気性代謝優位になっているのかに関わってきます。
運動慣れしている人ならば少々激しい運動をしても酸素運搬効率が高く好気性代謝が効率的に働くため、嫌気性代謝をあまり使わなくて済むでしょうし、
運動不足の人はちょっとした運動をしただけでも錆びついた好気性代謝がなかなか回らないために嫌気性代謝の割合が多くなるのではないかと思います。
そして忘れてはならない嫌気性代謝が優位か好気性代謝が優位かを規定するもう一つの大きな要因は「食事」です。
ここで糖質過剰食が主体の人は解糖系が回りやすいので嫌気性代謝優位になりやすいですし、
糖質制限食が主体の人は、ブログ読者の皆さんならご存知のようにケトン体を産生する好気性代謝が優位になりやすいです。
つまり、普段を糖質過剰食で過ごしていて、強度の高い運動習慣がある人は、食事面でも運動面でも糖中心の嫌気性代謝が優位に働いているということになると思います。
嫌気性代謝の特徴は素早くエネルギーを生み出す反面、すぐにエネルギーが枯渇する側面があります。
従って糖質過剰食で運動習慣のある人はよくお腹がすいて1日に何度も食べないと身が持たないという感覚になりやすいのです。
なぜそんな話をしたかと言いますと、先日私の知人から、
「糖質制限をしたら力が入らなくてとても続けられなかった」という話を聞いたからです。
その知人はフットサルや筋トレなど割と激しめの運動習慣がある人でした。
私の仮説を踏まえて考えますと、彼は食事と運動の両面から糖中心の嫌気性代謝優位です。
スポーツ選手の運動はその運動負荷が強いことから、必然的に無酸素運動に伴う嫌気性代謝の割合が高くなる傾向がありますし、
食事は普段糖質中心の食生活であれば糖が優先的にエネルギーとして利用されるため嫌気性代謝が利用されやすくなります。
さらに言えば彼はやせ型の体格です。やせ型の人はケトン体代謝を使うのが上手でないので、体質面という意味でも糖代謝の方が優位となります。いわばトリプル嫌気性代謝優位状態です。
そういう人はいきなり糖質制限をしたら今まで大きく依存していた嫌気性代謝から普段あまり使っていない好気性代謝へ急ハンドルを切ることになってしまいます。
それだと好気性代謝からのエネルギー産生は、回路がしばらく錆びついていたためにダブついてしまって、十分にエネルギーが作れずヘロヘロになってしまうと思います。
彼のようなトリプル嫌気性代謝優位の状況の人は、健康を目指すために二つの方針を提案できます。
一つは、運動を繰り返して同じ強度の運動でも好気性代謝の割合が増えるよう身体を適応させていくことです。
もう一つは、いきなり厳格な糖質制限を行うのではなく、あまり使わなかった好気性代謝を少しずつ使い慣らしていけるよう緩やかな糖質制限から始めて好気性代謝のリハビリをしていくことです。
健康長寿のためには、エネルギーを効率的かつ安定的に生み出す好気性代謝を優位に活用した方が圧倒的に有利なはずです。
体質面ではなかなか難しいとしても、食事と運動の両面から好気性代謝を優位にするための工夫をすることは誰にもできるのではないかと思います。
しかもケトン体を利用した方が抗酸化、抗炎症、抗老化など多面的にメリットがあります。
以上のことより、最初の疑問に対する私の中での回答をまとめるとすれば、
「好気性代謝を優位にする運動であれば健康長寿へとつながり、
その流れを代謝状況に応じて糖質制限を組み合わせることでサポートすることができる」と思います。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
運動を全然してないのでなんともいえないですが、たまには運動してみようかなって思いました。
糖質制限と筋トレ
先生のブログは開始時より読ませていただいております。
ぼくは厳しめ糖質制限をしながら筋トレをしていますが、力が入らなくて困ったというようなことはありません。
ただ、気を緩めて高糖質食が続いた後にいきなり糖質制限に振り、朝から筋トレすると、夕方を待たずに低血糖症状のようなものが現れます。
そのような状況になったら、ぼくの場合バターなどをたっぷり使ったスクランブルエッグとかを食べてゆっくり休めば回復します。
また、次の日からはそういったことは起こりません。
糖質制限を長く続けていても筋力はついて行っています。
筋トレはパワーリフティングの種目を主に行いますが、
スクワット170kg
ベンチプレス120kg
デッドリフト200kg
を上げることができます。
ただし1日1食では追いつかず、肉を結構いっぱい食べます。
何が言いたいかと言いますと、糖質制限をしながらでも、パワーリフティングのような激しい運動も可能なのではないかということです。
駄文失礼いたしました。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
運動する人はするなりの、運動しない人はしないなりの代謝適応が起こります。
どちらにしても自分の体調をベースに食事の量と質を調整するのが基本になると思います。
Re: 糖質制限と筋トレ
コメント頂き有難うございます。
筋トレも繰り返し行うことで無酸素運動より有酸素運動の要素が高まるのかもしれません。
> 気を緩めて高糖質食が続いた後にいきなり糖質制限に振り、朝から筋トレすると、夕方を待たずに低血糖症状のようなものが現れます。
運動の嫌気性代謝負荷だけでは適応できていたのに、食事での嫌気性代謝負荷とがダブルで加わる事で一時的にケトン体代謝に適応できなくなり機能性低血糖症様の病態をきたした可能性があります。
> 1日1食では追いつかず、肉を結構いっぱい食べます。
筋量増加をきたすほどの運動ではより多くのタンパク負荷が必要だという事なのだと思います。
逆に言えば、現状維持でよければ1日1食で十分だということなのかもしれません。
有益な記事を有難うございます。
Re: 有益な記事を有難うございます。
コメント頂き有難うございます。
> 彼らは、解糖系を中心として燃料を調達しており、
> ①従って長時間の運動に向いておらず、
> ②糖を頻繁に摂取する必要があり、
> ③解糖系が中心のためにビタミンB等が不足してミトコンドリアでの燃料産生が不十分になり、体が冷えてしまう
私も概ねそうではないかと思います。
もっと言えば、もしかしたら体質的にも嫌気性代謝優位で嫌気性代謝優位となる食事や運動を心地よいと感じておられるのかもしれません。
体質的な向き・不向きというものはきっとあると思います。
しかし最初の得意な傾向がどちらかに偏っていたとしても、生物は環境に合わせて変わっていける素質があると私は考えています。
本人達が望んで嫌気性代謝刺激を繰り返し、その結果体調不良もなく人生を謳歌しているのであれば何も言うことはありませんが、もしも現在体調に不良を感じて糖質制限に興味を持ちやってみたいと思っておられる場合は、緩やかな糖質制限からゆっくりと好気性代謝へ慣らしていくというアプローチもありだと私は思います。それは短距離走向きの走者であっても、徐々に走る距離を伸ばしていくことで長距離走者を目指せるということと共通構造があります。
2014年7月7日の本ブログ記事
「『遺伝』であきらめない」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-326.html
も御参照下さい。
Q.体重が減ると必ず筋肉も減るのでしょうか?
一般的に「理想的なダイエットは、脂肪だけを落として筋肉を減らさないことですが、筋肉量は体重や運動習慣で決まり、体重が減れば間違いなく筋肉も減る。」と言われていますが、除脂肪体重が減っているように見えても、「脂肪組織細胞中の水分が減っているだけで、筋肉量は減っていない」と言う医師もいます。
私は4年半前「体重100kg・体脂肪率40%」で、有酸素運動と食事制限で2年間に「体重65.0kg・体脂肪率15.0%」にしましたが、その後1年半運動を止めて「体重68.5kg・体脂肪率22.5%」にリバウンドし、その後1年かけて「体重62.5kg・体脂肪率14.8%」にしました。自分のdietを振り返ってみて、筋肉量が減ったのか?減りも増えもしていないのか?自分でも分かりません。※蛋白質を必ずしも適正量摂っていたとは言えないので、どちらかと言えば、筋肉量は減っているような気がします。
①一般常識論:除脂肪体重=体重-体脂肪、筋肉量=除脂肪体重÷2、
100kg-40kg=60kg、60kg÷2=30kg→ 62.5kg-9.25kg=53.25kg、53.25kg÷2=26.63kg、30kg-26.63kg=3.38kg...筋肉は減っている。
②乾哲也医師論:除脂肪「組織」体重=体重-体脂肪「組織」重量、筋肉量=除脂肪「組織」体重÷2、
100kg-(40kg÷0.8)=50kg、50kg÷2=25kg→ 62.5kg-(9.25kg÷0.8)=50.94kg、50.94kg÷2=25.47kg、25kg-25.47kg=-0.47kg...筋肉は増えている。
こういう考え方・見方はできないでしょうか?
年齢と共に年々筋肉量は減少するが、有酸素運動することで筋肉量の減少を必要最低限に抑えることができる。自分の体重と体脂肪率の経緯から大雑把に(筋肉量がどう変化したか?)以下のように考えてみました。
47歳頃、72kg23%時の筋肉量を100とすると、7年後54歳時の筋肉量(老化で年1-2%落ちるペース)は7年×-1.5%≒-10.5%として89.5%、その後2年間運動したことで年齢による低下分-1.5%×2年≒-3.0%、による86.5%が89.5%のまま維持されたと考えられるが、その後1年半運動を中止したので-1.5%×1.5年≒-2.25%、として87.25%にまで筋肉量が落ちたと考えられる。その後また運動再開したことで、-1.5%×1年≒-1.5%、による85.75%が87.25%のまま維持されたと考えられる。47歳時の100から見れば筋肉量は11年後の現在87.25%位にまで落ちたと考えられるが、ダイエット前の54歳時の89.5%からすると、89.5-87.25=2.25%の低下で収まっていると考えられるか。要するに筋肉量は減ってはいるものの僅かでしかない。
●47歳頃、①72kg23%時:72*0.23=16.56 72-16.56=除脂肪体重55.44 55.44/2=筋肉量27.72kg...
②72-16.56/0.8=72-20.7=除脂肪組織体重51.3 51.3/2=筋肉量25.65kg(100)
●54歳頃、①100kg40%時:100*0.40=40.0 100-40.0=除脂肪体重60.0 60.0/2=筋肉量30.0kg...
②100-40/0.8=除脂肪組織体重50 50/2=筋肉量25.0kg(97.47)※47歳時より筋肉量0.65kg減少
●58歳頃、①61kg14.5%時:61*0.145=8.845 61-8.845=除脂肪体重52.155 52.155/2=筋肉量26.08kg...
②61-8.845/0.8=除脂肪組織体重61-11.06=49.94 49.94/2=筋肉量24.97kg(97.36)※54歳時より筋肉量ほぼ減少なし
①除脂肪体重から筋肉量(1/2)を求める式からは、体脂肪が大幅に増えると筋肉量も大幅に増える計算になってしまうが、体脂肪の増加と筋肉量の増加が比例するとは思えない。
②除脂肪組織体重(脂肪組織中2割ある水分を加味)から筋肉量(1/2)を求める式だと、逆に体脂肪が大幅に増えると筋肉量は相対的に減る計算になるが、この方がまだ納得できる。
運動不足・摂取カロリー過多による体脂肪増で筋肉量が増える訳などないので、筋肉量を求める計算式は除脂肪体重÷2の①ではなく、除脂肪組織体重÷2の②なのだろう。
計算上、数字の上でそうなるってだけで、本当のところはこれでいいのか?分かりません。しかし「ダイエットで体重が減れば必ず筋肉量も減る」とする従来の常識・考え方が本当に正しいのか?疑問が湧いてきます。「ダイエットで体重(主に体脂肪)が減れば必ず筋肉量も減る」≒逆に言えば「不摂生で体重(主に体脂肪)が増えれば必ず筋肉量も増える」という理屈・計算になってしまうから。やはり乾哲也医師が言われる体脂肪組織中の水分を加味した「除脂肪組織体重」で筋肉量の増減を考えないと、辻褄が合わないのかもしれません。
大体、筋肉量≒除脂肪体重÷2という計算式自体余りにも大雑把過ぎて、(÷2だが、個人差があり1.8~2.2とか幅があって然るべきで、かなり違う筈)どこまで正確なのか?不明。乾哲也医師が提唱する「筋肉量≒除脂肪組織体重÷2」という計算式で、体脂肪組織中の水分を除いた重量の半分という計算も、本当に正しいのかどうか不明。
長くなって申し訳ありません。アドバイス頂けると幸いです。
Re: Q.体重が減ると必ず筋肉も減るのでしょうか?
御質問頂き有難うございます。
私のアドバイスとしては「あまり数値にとらわれずに、日常生活活動の中で筋量を評価すべし」ということです。
なぜならば筋肉量を計算する体組成計で算出される値はあくまで推定値であり、どこまで真実を反映しているか不確かであるからです。乾哲也医師の事は存じ上げず、その理論が正しいかどうかも現時点で判断できませんが、そもそも不確かな情報がベースとなっていることは言えるのではないかと思います。
関連する確からしいことをまとめると次のようになります。
・体重が減れば筋肉量も減る可能性がある。ただしどの程度減るかに関しては多分に推測が混ざる
・体重が減っても日常生活活動に支障が出ていなければ、筋肉が減っていたとしてもきちんと環境適応はできている
・筋肉量を増加するためには、日常生活活動以上の負荷をかける必要がある。
・筋肉量を増やすためには材料としての蛋白質が存在する事に加えて、同化作用をもたらすインスリンの作用が不可欠である。
・一方でインスリンはオートファジー(タンパク質のリサイクル)を抑制する働きがある
・糖質制限や絶食でインスリン分泌が必要最小限状態にとなれば、オートファジーが活性化されタンパク質が分解されても再び再利用されやすい状況を作ることができる
・糖質制限での体重減少(インスリン分泌少ない)は、カロリー制限での体重減少(インスリン分泌多い)よりも実質体重減少分内の筋肉量の割合が小さい可能性高い
>「ダイエットで体重(主に体脂肪)が減れば必ず筋肉量も減る」は正しいのか?
ある意味で正しいですが、そのうちどのくらい筋肉量が減るかは食事の内容で変わってくる、というのが私の意見です。
素早い回答に、感謝感激です。さすがですね。
ご指摘の通り、数値に拘り過ぎているのかも知れません。色んな意見があるため、どの意見が的を射ているのか自分でも混乱していましたので、何とか真実を見つけたいと躍起になっていたようです。体脂肪率にしろ筋肉率にしろ、確かにどこまで真実を反映しているか不確かな推定値に過ぎませんね。推定値から試算した数値を比較したところで、誤差が大き過ぎてはっきりしたことなど分かる訳ありませんね。
>糖質制限での体重減少(インスリン分泌少ない)は、カロリー制限での体重減少(インスリン分泌多い)よりも実質体重減少分内の筋肉量の割合が小さい可能性高い
...今は軽い(間食を抜くレベルの)カロリー制限をしているだけですが、間食の大半が炭水化物系の糖質が多いので、筋肉量の割合が小さいと幸いです。
期待以上の回答をして頂き、ありがとうございました。またblogを読ませて頂き、質問させてください。
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