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世評にとらわれずに生きる

category - お勉強
2018/ 01/ 06
                 
くどいようですが、もう一つだけラッセルの幸福論からの話題です。

ラッセルが不幸の原因としていくつか挙げている要因の中に「世評に対するおびえ」というものがあります。

これは、自分が人にどう思われているかを気にする、ということです。これがあれば幸せにはなれないとラッセルは言うのです。

確かに人からどう思われるかを気にすれば気にするほど、自分を押し殺して周囲をうかがわなければ生きていけなくなってしまいます。

ラッセルのこの指摘は、他人を無視せよというのではなく、自分というものをしっかり持ち、他人の意見に安易に左右されないようにすることを勧めるものだと私は思います。

例えば糖質制限実践者は周囲の大多数の人達に受け入れられず、とかく孤独になりがちですが、

糖質制限の妥当性が自分の中でブレることなく理解できていれば、受け入れられずとも気にせずに自分の道を進めばいいということです。
            

実際に私はそのように考えて行動しています。アドラー心理学の「嫌われる勇気」にも通じるものがあります。

そもそも他人は自分のことをそんなに一生懸命考えてはいないので、そんなことに対して悩むのは取るに足らないことです。


そのような理論に達したラッセルの人生経験からも学ぶべきところがあります。

先日紹介した哲学者の小川仁志先生の解説書から少し引用させて頂きます。

ラッセル『幸福論』 2017年11月 (100分 de 名著)
小川仁志(著)


(p30より引用)

ラッセルは選挙に立候補したり、性について奔放なことを書いたり、

戦時中に平和活動をしたりと、世間から叩かれることばかりしてきました。

だから彼自身は世評をまったく気にしていなかったといっていいように思います。それ以上に、信念を貫きたかったのでしょう。

選挙に出たときも、世評受けを考えて、けがをした運動員を見舞うようアドバイスを受けましたが、

私はあの男が好きでないから、見舞いなどに行かない」と一蹴したそうです。

(引用、ここまで)


このエピソードから見ても、ラッセルが嫌われる勇気を持って信念を貫く人であった様子も伺えます。

幸せになるために意識を外に向けよと言っても、誰彼構わず好きになれということではないのです。

ちなみにラッセルはこの選挙で落選しましたが、それでもきっと幸せだったのだろうと思います。


なおラッセルは「世評に対するおびえ」に対して思考をコントロールする3つの方法を紹介しています。

1. 大集団と接する機会を避け、少数派の知識人との付き合いを楽しめる機会を求める
2. 自分の価値観が受け入れられない環境にいる場合、環境を変えてみる
3. 世評を無視する


私の場合で言えば、1.は糖質制限を語る会を開くということ、

2. は病院を転勤するということ、

3. はブログに寄せられる誹謗中傷コメントはスルーしたり、2チャンネルなどのサイトは見ないということになるでしょうか。

世評に捉われずに、自分の信念を貫くための環境を整える、

ストレスマネジメントの秘訣はこういう所にもあるように思えます。

現代にも十分通じるラッセルの幸福論、すごいと思います。


たがしゅう
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コメント

非公開コメント
        

おはようございます。
よく人からどう思われるか気になってしまい、自分ではわかってても、人の意見を最優先してしまいます。
何か思われるのではってよく思い心配してしまいます。
ラッセルはすごいと思います。
人の意見に惑わされなず、自分の信念を貫く、けして容易なことではなかったんじゃないかなって思いました。
たがしゅう先生、糖質制限の信念貫いて頑張ってください🌟
すごく興味深いブログでした。
たがしゅう先生ありがとうございます(^O^)

Re: タイトルなし
瀬川里香 さん

 コメント頂き有難うございます。

 ラッセルは思考のコントロールがとても上手だった人だと思います。
 彼のアドバイスは非常に実践的で汎用性もあるので、現代に生きる私達の人生にもきっと役立つと私は思います。
No title
いつも興味深い記事をありがとうございます。

先生のブログ、ブログのコメントを、
読ませて頂くようになって、
今日、ふと思いました。

先生のブログを読む事で、
心をリセット出来たり、
前を向くキッカケになったり、
色々な事に興味を持ったり・・・
そういう人は多いんじゃないかと・・・
私もその内の1人だと、ふと気がつきました。

いつもありがとうございます。
Re: No title
Etsuko さん

コメント頂き有難うございます。

ブログに書くことで自分の頭の中は整理されていきますし、
仮に自分が活かしきれていない知識だったとしても、紹介することで読者の中で他の誰かの力になるかもしれません。
そう考えるとブログとは非常に有意義なプラットフォームだと私は感じています。
No title
たがしゅう先生

「世間を気にしていては糖質制限を実践しにくい」という考えの下、私は堂々と糖質制限を実行している事を言います。

ですから、昼食の誘いを断る事も多く、大好きだった蕎麦屋さんからも足が遠のきました

しかし中には糖質制限の内容に乗ってくる人も居ます。長く行っている鮨屋の大将に「糖質制限しているから今後〆のにぎりは食べられない」と宣言した事がきっかけで、大将も糖質制限をされる事なり現在も継続中です

私がもっとも対応に苦慮するのが「善意の糖質」。飲食店(遠方で年に数回しか行けない場所)で折角遠くから来たのだからと次々に糖質が並ぶ場合です。しかも、相手に糖質制限の概念が無い場合、糖質制限していますと言っても隠れ調味料に砂糖タップリだったり、根菜類が出たりします。

どちらかというと世間の評価よりも、自身の考え方を優先させる性格です。ですから、「善意の糖質」の場合の対応に困ってしまいます
Re: No title
栗田三江(くんだみえ)さん

コメント頂き有難うございます。

「善意の糖質」に対する現在の私の考えは次の通りです。
それが許容できて、断るストレスより楽しむメリットが上回る場合は喜んで頂きます。
逆に許容できない場合は丁重にお断りしてそれによって嫌われることを自信を持って恐れないという心持ちでいる事が大事だと私は思っています。