2017年を振り返る
2017/12/31 00:00:01 |
自分のこと |
コメント:9件
今年もあっと言う間に最後の日を迎えました。
終わってみればあっと言う間でしたが、2017年は個人的には変化の多い一年でした。
毎年恒例ですが、今年もブログを通しての1年の振り返りを行いたいと思います。
毎日記事を書くスタイルを復活させたことで、今年は1年間で372記事を公開しました。
昨年が171記事でしたので、倍以上の数を書いたという事になりますが、
特に個性のない告知記事も含めての数なので実質は365記事といったところでしょう。
どのような記事を書き、どのような思考に至ったかということについて振り返ってみたいと思います。 元日は薬剤師という仕事を広くとらえて地域貢献する株式会社ファーマシィの武田宏(たけだ ひろむ)社長の著書を紹介しました。
この記事を皮切りに枠や常識に捉われない発想や活動を心がけようと決意して始めた一年でした。
そして前年度から徐々に興味を持ちつつあったストレスマネジメントに関する記事としてマインドフルネスや美術、音楽、ゲームなどについて取り上げ、
この1年でストレスマネジメントに関する記事を17記事書いたことになります。
ストレスマネジメントの問題は自律神経を橋渡しにして身体の問題とも直結しますし、
それぞれの患者さんにとって必要なストレスマネジメントが異なる多様性から学ばなければならない事は多いですが、
それだけ価値のある領域と私は考えており、今後も学びを深めていきたいと思っています。
なぜならばストレスマネジメントの優れた患者や宗教家、芸術家、哲学者などは、糖質制限関係なしでも病気を克服したり健康長寿を成し遂げている現実があると思うからです。
またストレスマネジメントに関連して「失敗学」についても学び始めた一年でした。
失敗を「人生で極力避けなければならない恥ずかしいこと」と捉えるか「成功するために必要な架け橋」と捉えるかで身体にかかるストレスはかなり違ってくるはずです。
そして大きな成功を治めた人ほど失敗に対して肯定的な見解を持つ人が多い傾向も感じられます。
失敗経験を重ねつつ、他方で他人の様々な失敗を学び、大失敗を未然に防ぎながら成功を目指すのが望ましいと私は思います。
一方でプライベートで大きかったのは
転勤して県をまたいで異動したということと、
ブログで本名を公開する決意を固めたということです。
引っ越しや転勤は人によって大きなストレスと感じられる事もあると思いますが、
私は人生を変える大きな転機と捉えて決断をしました。
転勤に際しては様々な方々へ迷惑をかけることとなり、当初は申し訳ないという想いが拭いきれませんでしたが、
今はポジティブな面に目を向け、場所は違えど広く医療という形で貢献し、嫌な思いを与えてしまった方々へもいつかわかってもらえるよう精進したいと思っています。
本名をブログで公開したことで活動の幅が広がり、講演や発表の告知など今までできなかった事にも挑戦できるようになりました。
「糖質制限を語る会 in 鹿児島」なんてのも、今年新たに始めた活動の一つです。今後の発展が楽しみです。
逆に公開することで起こることが想定された問題は今の所は起こっていないようですが、引き続き気を引き締めて日々のブログ活動を続けて参りたいと思います。
また個人的には自分の弱さとも向き合う一年であったと思っています。
ジムに行ったり、糖質摂取でチート後に5日間断食に取り組んだり、恋人や家族を持つ幸せについて考えてみたりしましたが、
いずれもなかなか現状を打破するに至らず、結局は一時的で再び自分の殻にこもってしまうような所と向き合わざるを得ません。
しかしそうした弱い自分を嘆くのではなく、弱い自分を受け入れた上でどうすべきかを考えるようになったのは一つ私の成長であったような気がしています。
5日間断食チャレンジで言えば、今年は様々な人体実験シリーズにも取り組み始めた年でもありました。
教科書的に言われている事を鵜呑みにせず、実際に自分の目で確かめる姿勢は科学者としては大事な姿勢だと思っています。
人体実験のおかげでいろいろな事がわかりましたが、中でも自分がタンパク質でも結構な血糖上昇がもたらされるということや、
人工甘味料で内分泌が比較的長きにわたってかく乱される事がわかったことは収穫であったと私は思っています。
自分の思考の発展としては基本的にすべての病気を「過剰適応」か「消耗疲弊」の2種類で捉えるという着想に行き着いたのは大きかったです。
この視点で考えた時に西洋医学ベースの現代医療はほとんど過剰適応にしか対応できていないという事に気が付きます。
しかも症状を一時的に抑えるだけの付け焼刃的な対応しかできておらず、根本的解決に至らないままかえって過剰適応の度合が増していき、
結果的にポリファーマシー問題や精神疾患や認知症などの認識されにくい薬剤副作用問題へつながっていくという構造も見えてきました。
そして過剰適応用の治療戦略、消耗疲弊用の治療戦略を新たに構築していく必要があり、
漢方薬を始め、ホメオパシー、音楽療法、ヨガ、ピラティス、アロマテラピー、催眠療法など代替医療と呼ばれる治療法にその可能性を見出すこともできました。
そして根本的に過剰適応や消耗疲弊を起こしている2大要因は糖質過剰とストレスであり、
やはり糖質制限+ストレスマネジメントを治療の基本線におくという考えが私の中で固まってきました。
糖質制限業界で注目されているビタミン補充療法や鉄不足対策の位置づけも自分の中で整理しました。
一言で言えば、ビタミン・ミネラルの補充は緊急避難的に期間限定で行うべき行為だということです。
そして過剰適応病態に補充療法は有効だけれど、そもそもシステムが動いていない消耗疲弊病態にはいくら補充しても回路は回らないという実情も見えてきました。
そんな消耗疲弊に対抗するには漢方薬やホメオパシーにそのヒントがありそうな印象を持っており、引き続き学びを深めていこうと思っています。
それ以外にもいろいろな事があって、一記事にはまとめきれないくらい様々な事があった「変化」の一年でした。
しかしその背景には、毎日少しずつ積み重ねた思考の地層の存在が大きかったように私は振り返っています。
大変だけれど継続は力なり、限りある人生悔いなく生き抜くために、
毎日何かを着実に積み重ねていくという行為は後に大きな力となるという事を私は実感を持って感じています。
この思考の積み重ねがはたしてどこへつながっていくのか、今はまだ誰にもわかりませんが、
まだ見ぬその新しい世界に向かって、来年も一歩一歩歩み続けていきたいと思います。
来年は平成なんと30年です。そしてその平成ともあともう少しでお別れですね。
時代の流れを感じますが、時代の変化にひるまずに、
来年も私は私のいる場所で私のできる事を続けていきたいと思います。
今年も一年御愛読頂き有難うございました。
来年も何卒宜しくお願い申し上げます。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
今年一年ありがとうございました‼️
ブログを一年間書くなかなかできないことだと思います。
先生のブログは、すごく興味深いものが多くとっても面白い 記事が多いです。
先生は、
今年一年変化のあった年だったんですね。
引っ越ししたり、糖質制限を語る会を主催したり、来年もより良い年になることを願います。
☆一年間ありがとうございました(^O^)
来年もよろしくお願いいたします_(._.)_
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
またいつも拙ブログを読んで頂き有難うございます。
こちらこそ来年もまた宜しくお願い致します。
No title
ありがとうございました。感謝です。
来年も宜しくお願いいたします。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
またいつも拙ブログをお読み頂き有難うございます。
来年も頑張りますので引き続き宜しくお願い申し上げます。
管理人のみ閲覧できます
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
また糖質制限を語る会 in 鹿児島、へのご参加も誠に有難うございます。
少しでも他者貢献できているようで何よりです。
来年は読書と並行して執筆を何とか形にしたいと思っています。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
勝手に近況報告です
私は糖質制限を始めて約2年、1日1食にして9ヶ月になります。
1日1食にして感じる体調を勝手ながらご報告します。
まず、1日1食開始直後体重が減りましたが、ここのところ増加傾向です。1食を食べ過ぎているのか?色々と模索中です。できれば極少食を実践したいのですが、なかなか難しいです。
一番感じているのが、鼻と喉の調子がすこぶる良いことです。
鼻をすする、タンがからむということが
まったくなくなりました。咳もほとんどでません。
他にも体の変化を感じることがありますので、また報告させてください。
Re: 勝手に近況報告です
コメント頂き有難うございます。
> まず、1日1食開始直後体重が減りましたが、ここのところ増加傾向です。1食を食べ過ぎているのか?色々と模索中です。できれば極少食を実践したいのですが、なかなか難しいです。
私も同じような経験をしています。
1日1食にすると絶食時間が長くなり、オートファジーが活性化しタンパク質の再利用効率が高まり、少しタンパク質を摂取しただけでも現状維持に十分な代謝環境になってしまうので、今までのクセでいつも通りの量を食べると体重増加につながってしまうのではないかと私は考えています。
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