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何かが歪んだまま進んでいる

category - イベント参加
2017/ 12/ 06
                 
先日とある神経内科の講演会に参加して参りました。

西洋医学的な神経内科の治療戦略に興味を失いつつありますし、

取得した神経内科専門医の資格も維持するデメリットの方が大きいと感じる今、

もはやこのような講演会に参加するモチベーションは正直言ってかなり下がってきているのですが、

それでも最新の状況を全く知らないのでは問題だというのと、

私一人の問題なら躊躇なく専門医資格を破棄できても、病院の勤務医としてはスタッフに迷惑がかかる可能性に配慮して、

重い腰を上げて講演会に参加して参りました。
            

神経難病で下肢が突っ張って歩行困難な患者さんに対する持続的抗痙縮薬髄注療法とか、

血栓塞栓症の原因を正確に探るための体内埋め込み型持続心電図マイクロチップなどの話題があったり、

認知症、高次脳機能に関して画像や様々な心理テストを駆使して障害部位を明確化させていく技術が紹介されていました。

ただどの話もなんとも縁遠いと言いますか、

すぐには使えない高価な治療・検査機器であったり、すぐには習得できない複雑な診療技術であったり、

言うなれば重箱の隅をつつくような話で、専門家の中での発展にはなれど、実際の臨床には役に立ちそうもない話が目白押しでした。

しかも動脈硬化の予防には結局スタチンという前提で話が展開されていたりします。

この延長線上で医学が発展していったとしても、少なくとも私には明るい未来は見えてきません。

何かが歪んでいて、そしてその歪みが矯正されることなく、突き進んで行っているように私には思えます。

はっきり言ってこんな感じなら知識のアップデートはそんなに頻繁には必要ないと思わされた次第です。


これが漢方の勉強会などでは全く違っていて、

例えばインフルエンザに対する具体的な処方術とか、

明日から使える情報をしかもたくさん持ち帰ることができるので充実度が全く違います。

そのたくさんの情報を自分の中で消化できるかどうかには個人の力量も関わってきますが、

少なくとも専門家のマニアックな研究成果や解釈に注意を要するエビデンスをひたすら紹介されるだけの内容に比べれば雲泥の差です。

私は実際に使えて患者さんの役に立つ知識を学んでいきたいです。


たがしゅう

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コメント

非公開コメント
        

No title
いつも興味深い記事をありがとうございます。

「何かが歪んでいて、そしてその歪みが矯正されることなく、
突き進んで行っているように私には思えます。」

同感!に1票です。

よくよく考えたら、
そのような場面って多いもんですね。
歪みを強制しづらい、見えない力を感じます。
Re: No title
Etsuko さん

 コメント頂き有難うございます。

 早い段階で歪みに気付いて矯正されればまだよいですが、
 ずっとそのまま歪み続けた場合はその修正は容易ではなく、いつしか不可逆的変化とつながっていくのではないかと私は思います。

 2013年11月4日(月)の本ブログ記事
 「可逆的変化と不可逆的変化」
 http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-77.html
 も御参照下さい。