可能性ゼロでなければ否定しない
2017/12/03 00:00:01 |
自分のこと |
コメント:16件
2017年12月3日で私の糖質制限開始から丸6年が経ちました。
それにちなんで毎年当ブログではこの日は私が初めて経験した事をテーマに記事を書くようにしています。
今回の初めては、またちょっとぶっ飛んでいると思われるのを覚悟で、「前世療法」について紹介します。
先日私が参加した統合医療学会の中のヒプノセラピー(催眠療法)のワークショップで、この前世療法が紹介されていました。
そのワークショップでは、全体誘導という形で一人の催眠療法士が、参加者全員にその場で催眠状態に入ってもらうという試みが行われていたので、
極端なことも一旦は受け入れるスタンスの私は一切の先入観を捨て去り、催眠療法士の誘導に身を委ねてみることにしました。 ヒトはいろいろな事を忘れてしまうものですが、さっと記憶を取り出せないだけで実は脳の深い部分にはきちんと記憶が刻まれていると言われています。
催眠療法というのはトランス状態とも表現される特殊な精神状態に身をおくことで、自分が忘れていたと思われる過去の記憶を呼び覚まし、
特に精神面で問題を抱える患者さんに幼少期の心的外傷経験を思い出させたりする事で、
わけがわからずに精神不安定になっていた状態から、きちんと原因があって精神状態が不安定になっている事に気付かせることによって、
精神状態を安定させるという特殊な心理療法なのですが、
前世療法はその延長線上にある考え方で、自分の人生では覚えているはずのない前世まで記憶を遡らせる試みであるようです。
マンガで読む奇跡の物語 ワイス博士の前世療法 単行本 – 2015/10/21
ブライアン・L・ワイス (著), 石井 香衣 (イラスト)
自分の人生外の出来事など思い出しようがないではないかと普通は思うのではないかと思います。
しかし一方で太りやすさや病気のなりやすさなど私達の体質はDNAの遺伝情報という形で世代を超えて受け継がれている側面があります。
前世というか自分と血縁の先祖の記憶であれば、もしかしたらDNAあるいは類似の構造によって後世に受け継がれている可能性はゼロとは言い切れないのではないかと私は考えます。
そもそも精神が物質論だけで説明できるのかなど、根本的に今の科学で説明できない要素も多分に含んでいるので、
はっきり言ってブラックボックスです。しかし私は可能性がゼロと言い切れない事柄の可能性は極力残すように心がけています。
なので柔らかい心で前世を呼び覚ます全体催眠誘導を受けた私の率直な経験を本日は記したいと思います。
全体で40分程度の催眠誘導でした。
椅子に腰をかけた状態でまずは順序立てて身体をリラックスさせるように誘導され、
次第に意識は夢心地のような状態へといざなわれました。
意識はあるのですが何となくぼ~っとしている状態です。
そんな状態で、療法士に図書館の中で一冊の本を捜しにいくように誘導されます。
私が時々夢を見る時に経験するようなぼんやりとしたまどろんだ光景の中で1冊のピンク色の本を見つけました。
「その本の中にあなたの前世のことが書かれています。それは何ページですか?」と尋ねられたので、なぜか私は33ページという数字が頭に浮かびました。
その後も療法士に「そこはどこですか?」「どんな服を着ていますか?」「靴は履いていますか?」などと誘導されて、
私の頭の中で思い浮かんできた人物像はなぜかインドの草原に裸足で立つ1人の男でした。
その後もいろいろな誘導が行われる中で、最後にその前世での臨終場面がどうだったかを尋ねられたところ、
多くの覆面をつけた人間に取り囲まれて非業の死を遂げた前世の姿が目に浮かびました。
何か自然を取り戻すために奮闘していた私の前世の、成し遂げられずに悲しかったという思いが伝わってくるようでした。
他にも私が知らないはずの若い頃の祖父と再対面するように誘導されたり、
マスターと呼ばれる高次元の存在からのメッセージを受け取るように誘導されたりしましたが、
結論的には「自然を取り戻したい」という前世の意思を引き継ぐようにというメッセージを受け取ったような気がしました。
・・・書けば書くほど、さぞ怪しいと思われていることでしょう。
単に私の頭の中でたまたま浮かんだ想像の産物なのかもしれません。
しかしこれが真実であろうとなかろうと、注目すべき事実が一つあります。
それは、私と同じく全体誘導を受けられていた女性の参加者の一人が、
終わった後にたまたま療法士さんに感想を聞かれ、その際に涙を流しておられたということです。
私はそこまで感情を揺さぶられることはありませんでしたが、人によっては確かに感情を揺り動かす効果があるという事は言えそうです。
その人があらかじめ仕込まれたサクラだと言ってしまえばそこまでですが、それもサクラではないという可能性をゼロとは言い切れません。
というより話している内容が割とリアルというか、ところどころ思い出しながら話している感じがリハーサルを受けたサクラには到底思えませんでした。
そうなのです。前世療法での内容を思い出す感じは、私達が時々経験する夢を思い出す時の感じにそっくりなのです。
夢は現代医学ではたいして重要なものとは扱われません。強いて言えばレヴィ小体型認知症や特殊な睡眠障害における悪夢に注目する程度です。
しかしアドラーと並ぶ三大心理学の巨匠、フロイトとユングはまさにこの夢の持つ意味に注目した心理学者でした。
彼らがまとめた夢の分析は西洋医学では箸にも棒にもかからない扱いですが、
夢が我々が普段取り出せない深部記憶を知るための唯一の手掛かりだとするならば、
そして悪夢とは深部記憶を司る脳領域の過剰適応状態なのだとするならば、
一見荒唐無稽に見えるこの前世療法の意義が少し見えてくるようにも思えます。
「疑わないこと、それが強さだ」
私の大好きな漫画、ワンピースでもそんな台詞が出てきます。
皆さんはどのように感じられますでしょうか。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
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Re: こんにちは
コメント頂き有難うございます。
どのような結末になれど本人が納得できることを願うばかりです。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
何とも不思議な体験ですね。頭で考えるとにわかに信じがたいことでもとにかく無心で感じる事が大切なのかもしれません。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
会場は女性の参加者さん達が多かったですが、おそらく私も周りに比べるとぼんやりとした程度は弱かったと思います。
論理的思考の傾向が強い男性は、このような世界には入り込みにくいのかもしれません。
フライトの学説は現代否定されてることを本で読んだことがあります。
トラウマや催眠療法も1970年代にアメリカで大流行して、幼児期に親に虐待されたと思う人が急激に増えて社会問題になったようです。 人間の記憶はとても曖昧なもので、催眠療法はとても危険なようなことが書かれてました。
知ってるかと思われますが、気をつけてください。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
確かに自分をしっかり持っていないと曖昧なものに揺さぶられる危険性もありますね。
一方でそれで救われている人がいるというのも事実です。
リスクや危険性もわきまえた上で真摯に学び、自分の目で確かめていきたいと考えています。
No title
今回の記事、非常に興味深く感心がある内容です。私自身、予知夢をみたり凄く勘が働き危険を回避した経験があります。
そして、それを偶然として無視する。記憶にフタをする事にしていました。
それは誰に言っても信じてもらえない。自身で(予知夢)が怖くなるので忘れたい。と言う思いからだと思います。
糖質制限と関係の有無不明ですが、何故か糖質制限してから夢そのものを見る事がほとんどなくなりました。不思議な勘が働く事もなくなり、今朝先生の記事を読むまで、私にそんな感覚があった事すら忘れていました。
前世療法、受けてみたいような怖いような・・。そんな感覚です。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
不思議な体験、話してもどうせわかってもらえないから言わない気持ち、よくわかります。
しかし相手にどう思われるかを気にかけ過ぎず、自分がどうしたいかを大事にすればその気持ちは和らぎます。
糖質制限と夢の関係は確かに興味深いですね。情報を集め何かわかれば考察してみたいと思います。
No title
「臨死体験(上・下)」立花 隆(著)をきっかけに私の興味がスタートしました。
ブライアン・L・ワイス 博士他、関連の著書を読みあさりました。
疑問に答えるキーワードは、やはり「量子」だと思いました。
物理学(特に量子力学)についての本も読みあさりました。
しかし簡単に「量子」だと決めつける事も安易かもしれません。
ロバート・モンロー氏が、音響技術を利用し、
「変性意識」を誘導するよう開発した「ヘミシンク」、
何年も試みましたが、今だに体験できていません。
私個人では難しいです。
日本では坂本政道氏がヘミシンクの代表を務めておられるようです。
坂本氏は東大で物理学を学んだ方です。
坂本氏の初期の著書を読むと、初めから、このような世界を
理解していたわけではない一般的な考えだったようです。
坂本氏と「人は死なない」の著者で医師の矢作直樹氏の共著があります。
医師と科学者による対話本です。
何冊本を読もうが、私も一度体験してみたいです。
「百閒は一見にしかず」です。
人間の細胞は全て、宇宙の活動で作られた元素が材料です。
宇宙の謎をもっともっと解明できなければ、
分からないことだらけも当然です。
分からない事だらけの状態で、「疑う」事はしたくないです。
ただ、「人類みな分かってない」という事を利用し、
悪意のある方向へ導く怪しい人間には振り回されたくないです。
冷静に受け止めてらっしゃる、たがしゅう先生の意見は興味深いです。
Re: No title
コメント及び情報を頂き有難うございます。
大変参考になります。
> 分からない事だらけの状態で、「疑う」事はしたくないです。
> ただ、「人類みな分かってない」という事を利用し、
> 悪意のある方向へ導く怪しい人間には振り回されたくないです。
そうなのです。
見えない世界には悪意の入る余地がある点には注意を要します。
量子力学にしても見えない世界だけに、よく見極めなければ怪しい情報も紛れ込んでいると聞きます。
だからこそ見えない世界に踏み込む際にはブレない強い心が求められるのではないかと私は思います。
仏教の説く生まれ変わり
ネットでは次のサイトに現代語訳があります。
『仏説無量寿経』
http://www2.saganet.ne.jp/namo/sub23.htm
『仏説観無量寿経』
http://www2.saganet.ne.jp/namo/sub27.htm
『仏説阿弥陀経』
http://www2.saganet.ne.jp/namo/sub29.htm
現代科学は唯物主義であり、人の意識(心)も、物質的な肉体の死と共に終わると解釈していますが、仏教は人の意識の生まれ変わりを教えていますし、キリスト教でも初期の教会では生まれ変わりを教えていたという説があります。
仏教に関心がおありでしたら、浄土三部経を読まれるのも良いと思います。
ちなみに私の場合は、実家が浄土真宗ですから、浄土三部経、観音経、般若心経などの仏典には子供の頃から関心があり、もう40年余りも仏教の研究をしています。
Re: 仏教の説く生まれ変わり
コメント及び情報を頂き有難うございます。
非常に奥が深い世界ですね。
私も引き続き自分の学びの中に取り入れていきたい所存です。
疑いが強いとダメなんですかね
ヒプノセラピーは私も興味があり過去に1度体験したことがありますが、正直眉唾物という印象です
この手の心理誘導的なセラピーは、セラピストの腕の格差がすごいと思います。
私が受けたときは、語りかける口調や質問内容がばかばかしく聞こえて全く陶酔できませんでした。
私の猜疑心が強かったからなのか、セラピストの腕がなかったのかわかりませんが、効果なしの結果にがっかりして帰ってきたことを思い出しました。
でも先生が体験できたということは、しっかりした腕を持つ方であるなら、問題ないのでしょう。
いつしかこの世界を体験したいという気持ちが強まってきました。
鹿児島、宮崎近辺でワークショップがあれば利用したいですね。
Re: 疑いが強いとダメなんですかね
コメント頂き有難うございます。
多分私も完全にその世界に入りこめたわけではなかったと思います。
どういうわけか女性の方が先入観なくすっと入りこめる人が多いような印象を持っています。
眉唾になる気持ちはよくわかります。私もどっぷりハマっているわけではなく、どちらかと言えば私なりにできる限り冷静に解析したいという気持ちで学んでいます。
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