ブレない論理
2017/11/28 00:00:01 |
自分のこと |
コメント:4件
統合医療学会に参加した際、企業の展示ブースの中に、
とある業者が行なっているAGEの無料測定コーナーがありました。
AGEとは終末糖化産物の略で、老化に関わるとされている糖化タンパク質の総称です。
基本的にAGEの生成は不可逆的な変化と言われていますので、AGEは蓄積されこそすれど消えていくことはありません。
ちなみにヘモグロビンA1cも糖化タンパク質で、それ自体は不可逆的な化学反応で生成されますが、
元のタンパク質のヘモグロビンを持つ赤血球の寿命が約120日なので壊されてしまうので永続的には蓄積していきません。
さて、そんなAGEですが、実はまだ一般的な病院や医院で測定することはできません。 しかしそのAGEを、こちらの機械では測定出来るというのです。しかも採血不要で、です。
なんだか怪しい臭いがしますが、その精度・信憑性はさておき、興味本位で測定してみることにしました。
どうやって測るかというとティッシュ箱くらいの大きさの機械の上に自分の腕を乗せ12秒間待つだけです。
ちなみに私は糖尿病ではないですし、インスリン分泌能力が高いので糖質をマックスで食べていた時期でもHbA1cは5.8%くらいでした。
まだそんなにAGEはたまっていないだろうと高を括っていたところ、出てきた結果は「2.7AF」という数値で、
これは同年代の人に比べかなり高い値で、60代の人の基準値に相当すると言われました。
業者の方からその原因として、早食いとか朝食の欠食、運動不足などの要因が挙げられる中で、
「炭水化物を摂りすぎていませんか?」と聞かれたので6年来糖質制限をしていると伝えたところ、
業者の方は「これは今まで生きてきた中で蓄積されたAGEだから」と説明されました。
それにしたって60代はないだろうというのが私の正直な感想です。
また業者の方は、そのAGE測定器の正当性を示す海外の論文をいくつか紹介されました。
これらの正当性についてはまた改めて詳しく検証する必要がありますので、ひとまず結論は保留としておきたいと思います。
ただ本当はこの機械が正しかろうが正しくなかろうが私にとってはどうでもいいのです。
そんなエビデンスっぽいものに惑わされる私ではありません。
AGEの値がどうであろうと、私が最も重きをおく判断基準は「体調が良いかどうか」です。
極端に言えば、AGEの値が80代であろうと体調が良ければ、何も気にする必要はありません。
そして数値の如何に関わらず、老化を遅らせる自分なりの方法はすでに理解しています。
それは糖質制限+ストレスマネジメントです。
私にとってのこの基本は、誰に何を言われようともブレることはありません。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
インスリン値と相関するのでは?
営業用?謎すぎる?
血圧のようにその都度違うものなのか?一喜一憂してもしょうがないものか?とも思っておりました。
それで、アンチエイジング化粧品や、アンチエイジング食品の販促に誘導するために使うもの?とも思っていました。
今は、AGEに興味はなくなりました。
謎すぎました。
Re: インスリン値と相関するのでは?
コメント頂き有難うございます。
御指摘のような事はあるのかもしれません。
しかし論破するだけの知識を私はまだ持ち合わせていないので、現時点では保留の判断です。
詳しい検出原理などを主体的に学んで、何かわかればまたシェアさせて頂きたいと思います。
Re: 営業用?謎すぎる?
コメント頂き有難うございます。
> AGEは、以前に化粧品のお店で測ってもらって、検査値は毎回違ってて、
それだと信頼度は低いですね。
AGE測定器に関しては少し慎重なスタンスで見守った方がよさそうに思います。
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