社会に制限されている自由
2017/11/23 00:00:01 |
ふと思った事 |
コメント:2件
私達は自由に生きていると思っていても実は常に様々な制約の中で生きています。
自分で決めた選択だと思っていても、周りの環境に影響されて決めさせられているということもあると思います。
例えば空港などで見られる「動く歩道」、皆さんは動く歩道に乗ることを選びますか、それとも脇にある普通の通路を歩きますか。
おそらく8割くらいの人が動く歩道に乗ると答えられるのではないかと推測します。
しかし動く歩道に乗ると答えた人、動く歩道ゾーンが非常に混雑していて通路の方がガラガラに空いていればどうでしょう。少しは通路を利用する人の数が増えるかもしれません。 あるいはその状況でもし用事があって急いでいるとしたらどうでしょう。動く歩道に乗る人はかなり減るのではないでしょうか。
何が言いたいかと言えば、私達の決断は環境により多かれ少なかれ影響されるものであり、
完全なる自由な決断というものは、人間が社会生活を送る以上、ほぼ不可能であるということです。
ちなみに私は基本的に動く歩道を使わないように決めていますが、急いでいてある程度動く歩道が空いていれば動く歩道を使います。
わたしの決断も確実に環境からの影響を受けているということです。
唯一、完全なる自由な決断ができる方法があるとすれば、
社会とのつながりを一切断絶することです。
仕事を止め、一切の用事はなくなり、食料はお金を使用せずなんとか自力で手に入れる山籠りのような生活であれば
誰がどこにいようと意に介さずに自分の行きたい道を進み、自分のやりたいようにやることは物理的には可能かもしれません。
しかし現実問題、そこまでの覚悟を持って行動できる人がどれだけいるでしょうか。
逆に言えば、自由に動くことはそれくらい茨の道であり、真の自由は地獄に近いかもしれないということです。
そこまでして獲得する価値が自由にはあるでしょうか。
自由は不安定、不自由は安定です。
自分の人生でどちらをどの程度取り入れて生きていくかを考えて、
その上で事実上、社会との関わりなく生きていくことは不可能だということを認めた上で、
自分の人生指針がうまくいくように社会と上手に関わっていく発想が大事だと私は思います。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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依存症
社会とはそうゆうものですね。
ですが、依存症ならば、悠長なこと言ってられずやるしかないのです。自分の断つという道を貫くしかないのです。
アルコール依存症がアルコールを断ったりと、依存症は断つことでしかまともに生きていけない。
私は甘味依存症です。だから徹底して断っています。そうすると、確かに浮きますし、人付き合いも難しいです。ですが、そうしないとまともに生活できません。まともな生活ができると、社会という枠の中で孤立孤独がなされてしまう。だけど、それでも依存症だから貫いていくしかないし、だからこそ見える世界や幸せもあります。
失礼しました。ふと思ったので書かせて頂きました。
先生は医学界という厳しい枠組みの中でやられているので、本当に凄いと思います。そして、ありがたい存在です!!先生のファンが沢山いること、忘れないでくださいね!
Re: 依存症
コメント及び応援頂き有難うございます。
> 依存症は断つことでしかまともに生きていけない。
強い意志の感じられるお言葉です。確かにわかります。
変に逃げ道を残すと結局依存から逃れられなくなるという所があるのではないかと思います。
ただその気持ちを自分が持ち続けるのはよいですが、他人に押し付ければストレスとなりうる、それが指導する側の立場としては難しいところです。
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