運動でやせるのは至難の業
2017/11/19 00:00:01 |
運動に関すること |
コメント:16件
この春から通っていたジムを思い切って辞めることにしました。
半年間でいろいろとわかったこともありましたし、ジムに通うのが大分億劫になってきたこともあって今が潮時と判断しました。
これ以上億劫なままジム会員を維持していれば、たいして利益がないのに支出だけが増えていきます。
また別にジムを辞めても運動自体を止めるわけではありません。今度は近所のランニングコースを時々走ってみようかと思っています。
つまり、無駄な支出を抑え、運動環境を変えてみる、というのが今回ジムを辞める主な目的です。
ジムでの運動経験によってわかった大きなことの一つが、「運動で痩せるのは至難の業」だということです。 最初の3ヶ月間はかなりモチベーションが高かったですので、
自分の中ではかなり重めの負荷をかけて運動をしていました。
ストレッチ30分、バイク漕ぎ30〜60分、筋トレマシン一通り60分(1セット15回、2〜3セット)というパターンで、
週に2〜3回通い、たまにZUMBAやヨガ、ピラティス、ボディパンプなどのスタジオプログラムにも参加したりしていました。
その頃は運動による純粋な減量効果を確認したかったので、
あえて食事のパターンは変えずにいつも通りを意識するようにしていました。
その結果、私の体重は全く痩せないばかりか、むしろ微増という結果でした。
また一般的な家庭用体組成計で見る限りは、基礎代謝にも大きな変化はありませんでした。
あんなに運動したのにピクリとも痩せない私の体重に徐々に私のモチベーションは奪われていきました。
もしかしたら普段糖質制限でケトン体代謝となりオートファジーが亢進している事も、私の運動での強固な痩せにくさに影響していたのかもしれません。
一方で筋力は確かに強化されました。筋トレマシンで挙げられるウエイトは確実に増えたので、それは確かに実感することができました。
ただ筋力が上がったにも関わらず基礎代謝が上がらないことにはあまり納得がいきませんでした。
そう思っていたら、先日紹介した日経サイエンスの雑誌に、それと関連することが書かれていました。
健康“The Messy Truth about Weight Loss”
カロリー神話の落とし穴
S. B. ロバーツ/S. K. ダス(ともにタフツ大学)
(p75より引用)
減量の際に最もよく受ける助言は、もっと運動するように、というものだろう。
体を動かすと、確かに心臓や脳、骨その他の体の部分の状態を良好に保つのに役立つ。
だが私たちや他の研究チームが詳しく測定した結果、
身体活動で消費されるのは全エネルギーの約1/3でしかない(体重に変化がない場合)。
全体の2/3は基礎代謝(安静時に体を維持するのに必要なエネルギー)が占めている。
興味深いことに、人体で最もエネルギーを必要としているのは脳のほか、心臓や腎臓など一部の内臓であって、骨格筋ではない(筋力トレーニングによって基礎代謝を少し高めることはできる)
(引用、ここまで)
要するに筋肥大し体重が増えるくらい筋トレしない限りは基礎代謝は上がらないということです。
それだと基礎代謝が上がった時にはもう体重は増えているわけですので、減量を目的とした場合にプラスマイナスゼロの状況ですし、
しかもさんざん頑張って増やした筋肉の基礎代謝に与える影響はどれだけ頑張っても1/3どまりです。
これだとかなり努力してやっとの事で少し基礎代謝が上がったとしても、食べる量がちょっと増えただけで台無しになりそうです。
果てしない努力の道の先にごほうびがただのリンゴ一つだと言われているような気がして、私は徒労感に襲われました。
やせようと思って運動するのは、どうやら方法論としてかなり効率が悪いようです。
では筋力増強目的で運動をするのはどうか、これはこれでアリだと思います。
ただ私の場合は、途中で風邪を引いたというのがこの目的でジムに通い続けることに対してかなりブレーキをかけました。
一旦腰を下ろすと再び腰をあげるのが大変難しく感じたからです。
風邪の期間はジムを休むのは仕方がないにしても、治った後もしばらくはジムに通う気が起きず、だいたい3週間くらいはジムに行かない時間が続いてしまいました。
そして久しぶりにジム通いを再開したところ筋トレマシンで挙げられるウエイトがグッと下がってしまっていました。
今までやってきた努力が振り出しに戻された気がしてモチベーションがかなり削がれたとともに、
筋力が上がり、筋量が増加したとして、それを維持するためにはあれだけの努力もしくはそれ以上の努力を、これから先一生続けなければならないのかと思うと気が遠くなりました。
これは好きでないと到底続けられないことだと思います。
同じように一旦腰を下ろして再び腰を上げるのに苦労するのを私はこのブログの運営で経験していますが、
あの時も心の内は大変でしたが、ブログが好きで続けることに意義を感じたからこそ再び立ち上がることができました。
翻って筋トレは私にとってそこまでの魅力や意義を見出すことができなかったということです。
私の人生には有り余る筋力とそれを維持するための努力に費やす時間はそんなに必要ないと判断しました。
この経験を活かして運動でやせようと軽い気持ちで考えている患者さんに対しては、
それがいかに難しいやり方かという見通しを伝え、おすすめしないスタンスでいきたいと思います。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
No title
大事なのは体に最小限の負担で頑張らないように乗ることです。最大心拍数の6割を目安にするのが良いです、すると数時間程度連続して乗れるようになり、基礎代謝が上がるため乗っていなくても痩せるようになります、そうなればしめたものです。
考えてみれば焼肉屋で食べる心臓なんて筋肉の塊ですからね、それが24時間動いてるわけで少しの運動なんて誤差の範疇でしょうね。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> 基礎代謝が上がるため乗っていなくても痩せるように
それは御体験からの御意見なのでしょうね。
ただ恒常性維持の観点から普通に食べてもやせていくというのは危機的事態なので、基礎代謝が上がって痩せるようになるという話は個人的には少し懐疑的に感じています。自分の体内筋肉量に見合った体重までならそういう現象もあるのかもしれませんが。
No title
ただどうも自分含め知り合いを見てもほんの半年足らず週に数時間程度乗るだけで、体型が明らかに変わるのです。プロ選手に至っては女性のSサイズが着れるレベルです。まあ残念ながら数週間乗らないとリバウンドは避けられないのですが。もし糖質制限がどうしてもできないけど痩せたい、お金はあるという人がいたら迷わず高い自転車を買わせます。
少し思うのは脚部を一分間に百回転近い高回転で綺麗に回すことが良いのかも知れません。
私はスロージョギングをおすすめします
体脂肪を減らす運動はジョギングやサイクリング等の有酸素系および体を揺らすような運動が良いと思います。
カロリー理論は動物の生理学的には当てはまらないと思います。
スロージョギングを私はお勧めしたいのですが、ゆっくりでも走ることによって、人体は走ることに適応した体に自ら調整していくのではないかと推察します。
速くなる必要はないのですが、「ゆっくり走れば速くなる」という本はおすすめです。
糖質制限が人間本来の食事と考えるならその時代、足のみが移動手段であり食事を求める為に人は1日どのくらいの移動をしていたのか…。一駅分歩いた、1時間ジムに行ったなんていうレベルでなく就寝する直前まで自らの命を守る為に動いていたのではと思います。
当時の彼らと同じ運動量をこなす事によってその人本来が持つべき代謝量になるのではないでしょうか。
No title
必要以上な(ボディビルの様な)筋肉ならそれを維持していく為のエネルギーも大きくなりそうですが、適切な筋肉なら、それだけで痩せてしまう程のエネルギー消費は無いと思います。
ダイエットに於いて筋肉を付ける意義は、もっぱらスタイルの為ではないでしょうか。
痩せる為の運動は、やはり脂肪を燃焼させていく有酸素運動系が有効だと思います。それにしたって長時間運動しないと痩せないとは思いますが…。
手っ取り早く痩せるんだったら水泳が一番ではないでしょうか。
常に水に晒されながらの運動なので、運動プラス体温維持の為に消費されるエネルギーがあるので。
大変興味深いです
アスリートの摂食障害について検索をしたときに、「過度な運動をするのも摂食障害の一症例」という事例もあると知り、驚きを隠せませんでした。
たとえば糖質制限で、脂質も制限して過度な運動をした場合なども、「その後に食欲が抑えられずリバウンドした」「糖質依存を抜けきれなかった」ということになると、失敗例の一つになるかもしれません。
休止期脱毛や通風も過度な運動を行う際の副作用と言えると思います。
運動が悪いと言っているのではなく、指導をされる方は、対面で人の状況をよく見ながら、食餌指導や運動の指導をするのが第一義なのだろうと思いました。
先生自らが体を張って体験したことを読めることはとてもありがたいです。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
運動による減量効果を考える時に、切っても切り離せないのが食事内容です。
運動によってやせようとしている人は意識的にせよ、無意識的にせよ、やせようとする意志がある以上は食事量を少なめにしている可能性があると思います。SLEEPさんの周りの皆さんがそうなのかどうかはわかりませんが、要するに純粋に運動による減量効果を評価するのは難しいという事は言えると思います。よって体験談だけで運動の効果を評価するのは私は慎重な姿勢をとっています。
Re: 私はスロージョギングをおすすめします
コメント頂き有難うございます。
確かに、やせるかどうかは別とするとしても、ジムなしで行うトレーニングとしてはジョギング、スロートレーニングあたりが取り入れやすそうですね。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
私は理想的な体型のために運動が必須というよりも、その人が行っている運動量に見合った体型で代謝が平衡状態に達すると考えています。先史時代にならって運動量を増やす発想は理解できますが、彼らがどのような運動を行っていたか詳細を推定することは困難です。それらはあくまでも参考程度に、今私達が生きる現代社会の中で、自分の生活環境を踏まえて理想をどこに置くかを自分で考え、運動をどう位置づけるかを自分で決めるべきだと思います。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> 手っ取り早く痩せるんだったら水泳が一番ではないでしょうか。
> 常に水に晒されながらの運動なので、運動プラス体温維持の為に消費されるエネルギーがあるので。
水泳運動に十分な筋肉があれば、やせるとは必ずしも言い切れないかもしれません。
運動をしてやせるのではなく、運動すれば加えた運動量の分だけ代謝のセットポイントが上がりまた平衡状態に達すると思います。表現が難しくてわかりにくいかもしれませんが、要するに運動でやせる状況は限られるということです。
Re: 大変興味深いです
コメント頂き有難うございます。
動かなくても筋量・脂質量などで代謝バランスが取れていれば太らないでしょうし、動いても筋量・脂質量などで代謝バランスが取れていればやせないと思います。その事を今回私は実体験で感じました。
ただ、どうせ変わらないからと言って普段から運動をしていないと、いざ急に運動をしなければならない場合に代謝が急に適応できずに不調となる可能性はあるので、やせるという目的とは別で何かしらの形で運動は続けていこうと思います。
No title
先日の江部先生のブログで取り上げて頂いたあの推論が正しい(方寄り)だとする前提で、痩せる(=脂肪を減らす)ことを考えた場合、
①適正体重まで痩せる
②適正体重以上に痩せる
の二通り考えられると思います。
たがしゅう先生も(私も)糖質制限によって①はクリアしていると思います。
②に関しては、運動や食事制限で減らすことは不可能ではないけれど、減らした状態を維持することは非常に困難なのだと思います。
脂肪細胞内の脂肪分を消費し適正サイズ以下にまで小さくしても、ゴム風船のように元に戻ろうとする力が強力なため維持できないのかなと。
かつ一度膨らんで肥大化した脂肪細胞は、膨らました後萎んだ風船のように少し膨らみやすい状態なのかもしれませんし、適正サイズが(一般的なものと比べて)大きくなっているのかもしれませんし。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> 脂肪細胞内の脂肪分を消費し適正サイズ以下にまで小さくしても、ゴム風船のように元に戻ろうとする力が強力なため維持できないのかなと。
> かつ一度膨らんで肥大化した脂肪細胞は、膨らました後萎んだ風船のように少し膨らみやすい状態なのかもしれませんし、適正サイズが(一般的なものと比べて)大きくなっているのかもしれませんし。
感覚的にはそのような感じがしますよね。
断食後に体重が急激に増加するのを、「それだけ体重が増えているのだから食べているとしか考えられない」という人がいますが、それにしても断食明けの体重増加はあまりにも増え過ぎの印象です。
多分普段の代謝状況なら食品は体重に反映されても、水分は尿や汗などで排泄されプラスマイナスゼロになり体重増加に寄与しないであろう所が、断食明けは水分も一滴も漏らさないかの如く体内に取り込んでしまうのでいつもと同じ量を食べたとしても増加分が大きくなっているのではないかと私は考えています。
どれだけ断食しても通常の食事に戻せば、たちまち元の平衡状態まで立ち戻ってしまうわけで。もう私としては脂肪細胞が一旦リセットされることを祈るしかありませんが、あまり期待せずに経過を見守りたいと思います。
No title
モチベーションって、つまりはメンタルそのものの状態と言っても良いと思います。
本当に「健康」って体の外から見える具合よりも、むしろ心理的神経的な部分の方が影響も重要度も高いんじゃないかと思うぐらいです。
先日、先生に倣って36時間ファスティングを初めてやってみました。
その間の空腹感は普通に食事する場合となんら変わりませんで、20時間ほど経過した時点で90分走(12kmほど)も試してみました。これも初めてです。
慣れない長距離を走ると、その後に気分が悪くなるのが常ですが^^;やはりこのときも軽度ですが感じました。すぐにしばらくして回復しましたが。
で、26時間ほど経過した時点でケトスティックスで簡易測定してみたところ、だいたい8mmolを超えてました。
37時間後にいつものように朝食兼昼食・夕食というパターンに戻し、夕食後2時間ほど経過した時点でまたケトスティックスで測ってみたところ、4mmolほどでした。
長くなって恐縮です^^;たがしゅう先生にお伺いしたいのですが、今回のような短時間断食後に普通の食事に戻した際、だいたいどれくらいのタイミングで”通常”のケトン体濃度にもどるものでしょうか。
もちろん個人差・日内変動が大きい部分だと思います。自分で計測したいのですが、なかなかケトン体測定器までは現時点では手が出せず^^;
ブログ内も巡回してみましたが見落としているかも知れません。誠にお手数ですがヒントでもいただけたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
Re: No title
御質問頂き有難うございます。
> 短時間断食後に普通の食事に戻した際、だいたいどれくらいのタイミングで”通常”のケトン体濃度にもどるものでしょうか。
これは御指摘の通り個人差の大きい問題なので、お答えしにくい所があります。
ただ普通の食事というのが、一般的な炭水化物50-60%の高糖質食という事なのであれば、おそらくあっという間に元のケトン体濃度に戻ります。インスリンとケトン体が大体天秤の関係にありますので、高インスリン負荷を与える高糖質食摂取は最も強力にケトン体を下げる方法だという言い方もできると思います。
戻す食事が糖質制限食の場合は、おそらくそれまでにどれだけ脂質代謝に適応してくるかで変わってきます。
ちなみに私が糖質制限開始から2年弱くらいの時期に行った3日間断食では、断食行う前には275μmol/L(0.275mmol/L)であった総ケトン体が、3日間断食終了後には5827μmol/L(5.827mmol/L)まで上昇しました。それが1週間後には総ケトン体値556μmol/L(0.556mmol/L)に戻っていましたので、だいたい1週間が一つの目安になりますでしょうか。
ただし、糖質制限6年強となった今の私が同じ事をしても脂質代謝への適応性が変化しているのでまた違った結果になってくるのではないかと思います。
2017年11月9日(木)の本ブログ記事
「5日間断食データから読み取れること」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html
も御参照下さい。
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