脳のクセを踏まえた環境調整の一例
2017/10/26 00:00:01 |
自分のこと |
コメント:20件
無目的に大きくなり続ける自分の脳のクセを抑えるための環境調整の方法を考え続けます。
私の場合は糖質制限後も残る過体重の問題に関連して断食(絶食療法)について学び、
そのメリットについておそらく一般的な医師と比べてかなり認識しているにも関わらず、
食欲という誘惑に駆られて実践に移せないでおり、脳のクセというものがいかに変え難いものか強く実感する所です。
そんな中、そのクセを抑えるために新しい方法を試してみる事にしました。
それは絶食実験のために採血のスケジュールをあらかじめ組んでおくという方法です。
しかも様々な項目を一気に測定するために、献血かと思うくらい多くの採血スピッツが必要な程の採血計画です。
これを行うには看護師さんの協力が不可欠ですし、事前に検査センターに連絡を取って専用の採血スピッツをわざわざ取り寄せてもらう必要もあります。
その計画を先に立てておけば、私が断食実験中に食欲に負けそうになる時に、
今安易に食べてしまったら、わざわざ準備のために動いてもらった看護師さんに迷惑をかける事になるという点で私が食べてしまう事への抑止力になります。
それにこれは周囲に気を遣いやすい私という人間の脳のクセをうまく利用していると自負しています。
ヒトによっては、食べたら食べたで別に採血の時期をずらせばいいだけじゃないかと軽く考える性格の人もいるかもしれません。
しかし私はそのために準備してくれている看護師さんの負担のことが気になりますし、
もっと言えば採血スピッツの期限もあります。漫然と先延ばしにするわけにはいきません。
従って、えいやッと採血日程を決めてしまったら、その日程をずらす事には多かれ少なかれ人に迷惑をかけてしまう事になるわけです。それは私の本意ではありません。
それが私が食べるか食べないかという個人的な行動だけで左右され、しかも私自身が言い出しっぺという状況なのであれば、
私は安易に諦めるわけにはいきません。これは一つの人為的環境調整になるのではないかと思います。
というわけで今回私は月曜日から金曜日までの5日間断食にチャレンジする事にしました。
実験前の月曜日と途中経過の水曜日、最終日の金曜日の計3回、びっくりするくらい多くの血液検査項目を測定したいと思います。
振り返ってみれば2013年に8日間断食を行った時も、採血スケジュールを先に決めてプレッシャーをかけていました。
もっと言えば、実はこうやってブログ記事にすることでもさらにプレッシャーをかけています。
うまく行くかどうかまだわかりませんが、結果が出たら人体実験シリーズとして公開させて頂きます。
もしいつまで経っても公開されなければ、この作戦は失敗したと思って笑って許して下さい。
・・・いけない、いけない。そんな事書いていたらまた逃げ道になりますね。
自分のためにも、皆のためにも頑張ります。お楽しみに。
たがしゅう
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プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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コメント
採血があるからと意識をかえて食べないという選択をする先生すごいです。
糖質制限と違って断食は一生続ける訳にはいかないんですから無茶はやめた方がいいと思います。
江部先生も指摘されているように大食漢タイプの方は糖質制限プラスカロリー制限(計算)をすべきだと思います。
No title
何も食べずに大量に血を出しすぎてしまったら、動物は死んでしまいます。
とても心配で、不安で、怖いです。眠れなくなりそうです。
どうか死なないでください。少なくとも、私のためにはなりません。
もっと安全な他の方法はないのですか。
どうかご検討のほどをよろしくお願いいたします。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
自力でやろうとして挫折ばかり繰り返した時に比べて、自分の欲がコントロールしやすくなる実感を持っています。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
糖質制限+カロリー計算をやっていくのは私にとっては困難を極めます。大食漢が量を減らすという行為を続けるのは、日々ストレスを蓄積していく事につながるからです。タバコを減らすよりも止める方が実行しやすいのと同じ構造だと思っています。
ただタバコは一生止め続けられますが、御指摘のように食事は一生止め続けることはできません。
長時間断食をすることは、身体の中へ代謝変化を起こす一種のトリガーだと考えています。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
未経験の人にとっては、5日間断食がさぞかし恐ろしい行為のように思われるかもしれませんが、
私はすでに8日間断食がどのようなものかを経験しているので、5日間断食は少なくとも私にとっては既知の領域で安全に行えることはわかっています。
それに万が一体調を崩しそうになればその時点で引き返すという点でも私はわきまえていますので、どうぞご心配なく。
No title
おはようございます。
先生の決心、応援しております。
Re: No title
応援頂き有難うございます。
無理のない範囲で頑張ります。
応援しています!
先生の作戦、応援しています!
応援することで、プレッシャーになると期待しています。
「糖質制限」の事を、まだ知らなかった頃、
私は「普通食+週末のみ酵素断食」を実践したことがあります。
1年かかりましたが、体調を壊さずに12㎏痩せました。
今思えば、
酵素断食時は「緩い糖質制限+断食」の状態だったのかなと思います。
減量は、週末の緩い糖質制限の効果だったのかな思います。
当時、お腹が空いた時、脳の暴走を防ぐため、
「梅昆布と飲み物」を摂っていました。
見えるところに「梅昆布」を置いていました。
Re: 応援しています!
応援頂き有難うございます。
あともう少しなので頑張りたいと思います。
絶食療法は様々な病気への改善が報告されていますが、一方で一部の人に低血糖症状などのトラブルが起こります。
そのトラブルを最小限にするためには糖質制限の観点、ケトン体代謝の有効利用が不可欠だと思います。その事を身を持って実証していきたいと思っています。
No title
自費で検査することにもなるし、
採血のためのキッドもろもろ、
病院や、看護師さんの協力なしでは、できませんよね。
つくづく、頭が下がります。
自分ではなかなかできない結果を
先を行く方々が、だして頂けること、
ありがたく思います。
ほとんどのブログの読者は、
自分の心配のことを、先人に尋ねることで
自分の安心につなげてるのでしょう。
私ができることと言えば、
自分が何かをトライしてみて、それを公表するとか、
たがしゅう先生にこっそり、データとして連絡するとか、
そんなこと位ですが、
いつでも挑戦者でいたいなあとは、思っています。
あと一日半くらいですか?
結果を楽しみにしています。
Re: No title
コメント頂き有難うございます。
> いつでも挑戦者でいたいなあとは、思っています。
私も同じような気持ちです。
現状に甘んじない挑戦者こそが未来を切り開く可能性を持っていると思います。
今が大満足の状態なら何も挑戦する必要はないですが、世の中は挑戦することだらけだと思っています。
野生動物に肥満がいないように、肥満は体が炎症を起こしている状態といえるのではと思います。
肥満になるとホルモンバランスが崩れ体から送られるサインも見逃されることが多いと考えます。
そうすると、無理矢理にでも治すしか方法はない自然に治るのを待つでは、狂ってしまった体には難しいと思います。
大食漢の方のSNSなどを読んでますと、やはり普通の一膳分の食事をするのが苦痛なようです。だったら食べないほうがよいと。
腹八分とはよく言ったもんだと思います。
自分も普通より食べてしまうほうですが、ファスティングした後はやはり量が減ります。
ただし、ファスティングをやらない期間が長くなるとまた食事量が増えてしまいます。
体重も食事量もセットポイントがあるのかもしれません。
ただ、ここにきて間欠的ファスティングで調子が悪くなった方々も出ているようなので気をつけないといけないでしょうね。
Re: タイトルなし
コメント頂き有難うございます。
糖質頻回過剰摂取は問題ですが、その根っこの部分にあらゆる食材が容易に手に入れるようになった生産技術や流通の向上が隠れていると思います。普通に何も意識せずに過ごしていれば過食するなという方が難しい生活環境だと思います。腹八分も環境を整えずに取り組めば机上の空論と化してしまいます。糖質制限も大事ですが、それと同じくらい過食制限にも向き合わなければならないと私は思っています。
その為に正しい断食の方法を確立していく必要があります。誤った断食で苦しむ人が一人でも減るように、私は経験を積み重ねていきたいと思います。
インスリンとステロイド
肥満の場合、白血球数が高めのことがよくあります。
これはステロイドホルモン(コルチゾール)が過剰状態にあるからと思われます。
逆に痩せている人の白血球数は低いことがけっこうあります。
せっかくの断食の機会ですから、インスリンレベルとコルチゾールレベルを蓄尿で測定することをお勧めします。
たがしゅう先生は一日1食とのことですから、まずベースのデータとして断食前の尿中Cペプチドと尿中17OHCSを朝から夕食前の12時間(AM6時からPM6時までなど)、残りの12時間に分けてチェック、合算すれば一日量が出ます。
その後、断食中と普段の食事に戻した時を比べることで、起床後から夕方のコルチゾールレベルが高い時間帯かつ食事摂取なしのコルチゾール分泌、インスリン分泌と一日1食の低糖質食を食べた後12時間、および断食と食事再開時の変化を見ることができます。
提出先の検査センターによっては、添加剤などの兼ね合いで蓄尿による尿中Cペプチドと尿中17OHCSの検査が同日にできないことがありますが、その場合は一日おきにするなど工夫してみてください。
http://uwb01.bml.co.jp/kensa/search/detail/3802487
No title
私に医学の知識はほとんどありませんが、例えばビタミンB12や葉酸は造血に必要だと聞いています。鉄はフェリチンがあるので大丈夫かもしれませんが、他のミネラルは不足がないのでしょうか。ビタミン類は体内で貯蓄できるものなのでしょうか。私がご提案したかったのは、もし採血をするのであれば、せめて失った血液を補うのに必要な栄養素だけは摂ってほしいということです。
Re: インスリンとステロイド
コメント頂き有難うございます。
> たがしゅう先生は白血球数が高めですか? それとも基準値の真ん中あたりですか?
一番直近のデータで言えば、3600/μLです。
基準値は3500-9300/μLと設定されているので、むしろ低めの方だと思います。
実は5日間断食は無事終了致しました。
ただまた折りをみて取り組もうと思っています。
しかし24時間畜尿は正直少しハードルが高いですね。
その結果によってインスリンやコルチゾールの日内変動が推測できるという事でしょうか。
できるかどうか検討させて頂きたいと思います。
Re: No title
御心配頂き有難うございます。
まずは5日間の断食は無事に問題なく終了できた事を御報告致します。
1回で何mlの血液を採血で失うかについてですが、約60mlくらいです。
一方で献血では小柄な人は200ml、大柄な人は400mlの血液を一気に抜いたりします。
3日間60mlずつ、計180ml程抜いたとしても小柄な人の献血量に満たない量です。そして御承知の通り私は大柄です。
しかも一気に大量の血液を抜くわけではなく、2日毎に1回です。その間に造血もされます。よって私の採血リスクは極めて低いものと考えられます。
採血によってビタミンやミネラルが失われるのではないかについてですが、それについては興味深いデータをお示しする事ができそうです。結果が出そろい次第公開させて頂こうと思っています。
No title
体重が減らない理由として、高インスリン血症、ステロイドホルモン(コルチゾール)過剰があるかどうかがわかると思います。
断食状態では、甲状腺ホルモン系は低T3症候群になるでしょうし、アドレナリン系も省エネモードで分泌量が少なくなると予想されますが、ストレス対策、糖新生のためコルチゾールレベルは上昇するのではないかと考えました。
断食前後でない通常の一日1食の低糖質状態でしたら、1日だけの尿中Cペプチド測定でも有用な情報が得られそうです。
No title
おかげさまでとても安心しました。ありがとうございます。
なんだか足手まといなコメントをしてしまったようで、本当に申し訳ありませんでした。
ストレスを感じすぎないためにも、自分の不安と上手に付き合っていかないといけませんね。
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