手足がすごく冷える人
2013/12/07 00:01:00 |
ふと思った事 |
コメント:4件
冬は寒い季節です。
外に出ると寒気にさらされて身体が冷えると思います。
ただ糖質制限をしていると、体がポカポカして寒い時期でも比較的過ごしやすいということを感じます。
これは糖質を制限する事によって、必然的にタンパク質の摂取量が増えますが、
タンパク質は食事誘発性熱産生というのが他の栄養素より高いために基礎代謝が上がるというのが一因だと思います。
また血糖の乱高下を防ぎ血流が安定することも関係していると思います。
さて普段診療をしていると、手がすごく冷たいという人が結構多い印象を受けます。
糖質制限に取り組む人の二大動機は「糖尿病の改善」「ダイエット(減量)」だと思いますが、
現在糖尿病の推定患者数は、糖尿病の可能性が疑われる予備軍も含めると約2000万人、国民の6人に1人、16%程度だと言われています(厚生労働省の2006年国民健康・栄養調査)。
それもそれで結構多い数字だとは思うのですが、
一方で現代社会は明らかに糖質過多の食品で溢れています。
特別な意識をしない限り、いわゆる普通の食生活をすれば、まず間違いなく糖質過多にさらされるはずです。
だから糖尿病の人口はもっと多くてもよさそうなものです。
もともと弱い糖質制限くらいの事をやっている方は多少いらっしゃるにしても、
「主食がコメ」の食文化の中で、糖質制限の理論を知らずして、標準的な糖質制限をしている人はあまりいないのではないかと想像します。
そう考えると、やはり「糖質の害の現れ方は人それぞれ違う」と考える方が自然です。
糖質の害のマジョリティ(多数派)がたまたま「糖尿病」「肥満」なだけであって、
人によっては糖質で頭痛を生じたり、めまいを生じたり、気分が不安定になったり、記憶力が落ちたり、
そして手が冷えたりもするのだと思います。
今私の手は寒気にさらされると冷えますが、
室内に入ると途端にポカポカしてきます。
しかし私が接する患者さんの中には暖房の効いた待合室で長いこと待っていたにも関わらず、それでも手足が冷えている方が結構いらっしゃいます。
手足が冷えている人をみると「あぁ、タンパク質を食べていないのかなぁ…」と思ってしまいます。
こういう方にも私は糖質制限を勧めるようにしています。
たがしゅう
プロフィール
Author:たがしゅう
本名:田頭秀悟(たがしら しゅうご)
オンライン診療医です。
漢方好きでもともとは脳神経内科が専門です。
今は何でも診る医者として活動しています。
糖質制限で10か月で30㎏の減量に成功しました。
糖質制限を通じて世界の見え方が変わりました。
今「自分で考える力」が強く求められています。
私にできることを少しずつでも進めていきたいと思います。
※当ブログ内で紹介する症例は事実を元にしたフィクションです。
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糖尿病ネットワークの記事
成人の27%が糖尿病か予備群 4割は未治療
平成23年国民健康・栄養調査報告(厚生労働省) 2013年03月
糖尿病が強く疑われる人や可能性を否定できない「予備群」が合わせて27.1%と推計され、国民の4人に1人以上が糖尿病かその予備群であることが、厚生労働省の「2011年国民健康・栄養調査報告」であきらかになった。 調査は2011年国民生活基礎調査から無作為に抽出した全国の8,247人を対象に行われた。3,557人の血液検査結果などから全国民の健康を推計した。
それによると、糖尿病が「強く疑われる人」は男性の15.7%、女性の7.6%、「予備群」は男性の17.3%、女性の15.4%に上る。合わせて男性の33.0%、女性の23.0%が糖尿病かその予備群であることが示された。
●詳細はこちら→成人の27%が糖尿病か予備群 4割は未治療 【国民健康・栄養調査】
*******************************
◎日本の人口は、約1億3000万人ですから、3000万人前後の人が、糖尿病か予備軍ということになります。
◎さらに ↓
世界の糖尿病人口は3億8200万人に増加
国際糖尿病連合(IDF)は、11月14日の世界糖尿病デーに合わせて、世界の糖尿病に関する最新の調査を発表した。糖尿病有病者数は2013年現在で3億8,200万人(有病率 8.3%)。有効な対策を施さないと、2030年までに5億9,200万に増加すると予測。 日本の現在の成人糖尿病人口は720万人で、昨年の710万人から微増。世界ランキングでは第1位の中国(9,840万人)、第2位のインド(6,507万人)、第3位の米国(2,440万人)をはじめ上位7ヵ国の順位は昨年と同じだが、第8位にドイツ(755万人)が新たに加わり、日本は昨年の9位から10位へと後退した。
◎2型糖尿病の有病者数は、世界のすべての国で増加している。糖尿病有病者の80%は低・中所得の国に集中しており、糖尿病に対する「豊かな先進国に多い疾患」というイメージが誤解であることが浮き彫りになっている。
**********************************
★とんでもない状況です・・・
Re: 糖尿病ネットワークの記事
情報を頂き有難うございます。
> 成人の27%が糖尿病か予備群 4割は未治療
> 平成23年国民健康・栄養調査報告(厚生労働省) 2013年03月
> 糖尿病が強く疑われる人や可能性を否定できない「予備群」が合わせて27.1%と推計され、国民の4人に1人以上が糖尿病かその予備群であることが、厚生労働省の「2011年国民健康・栄養調査報告」であきらかになった。 調査は2011年国民生活基礎調査から無作為に抽出した全国の8,247人を対象に行われた。3,557人の血液検査結果などから全国民の健康を推計した。
> それによると、糖尿病が「強く疑われる人」は男性の15.7%、女性の7.6%、「予備群」は男性の17.3%、女性の15.4%に上る。合わせて男性の33.0%、女性の23.0%が糖尿病かその予備群であることが示された。
最新の状況を把握し損ねておりました。現状はさらに増加していたのですね。
これに血液検査で拾えない糖質の害(アルツハイマー病や原因不明の頭痛など)を加えると、もっととんでもない数字になることでしょう。
何とかしなければならないと思います。引き続きできることを着実にやっていきたいと思います。
糖質の害
「糖質の害の現れ方は人それぞれ違う」、ほんとうですね。
私の場合は食後高血糖による大血管障害とも思われる経験をしています。
糖尿病性腎不全で亡くなった父から遺伝子を受け継いでいて、50歳ごろから境界型を指摘されていました。しかし、健康診断での検査値(空腹時血糖、HbA1c)はそれほど悪くなかったため、暴飲暴食を避け、ウオーキングに努める程度で糖質を普通に摂る生活を10年以上続けてしまいました。
そしたら67歳の昨年、初めて調べた頸動脈エコー検査で内腔狭窄率50~70%のプラークが発覚してしまい、大ショックでした。
食後高血糖が大血管障害のリスクとなることをもっと早くから知っていればと悔やみましたが、今できる最大限の努力の一つとして糖質制限を始め、ほぼ1年が経過しました。そして、今年の検査結果では同じところの狭窄率がなんと25~50%へと減っていたのです。
LDLを下げる薬も飲んでいますが、糖質制限で中性脂肪が低下し、HDLの増加が顕著ですので、これが効果的に働いていたのではないかと思っています。私が糖質制限を続けられる動機は、当面このプラークとの戦いですので、来年の検査結果を楽しみに、ますます糖質制限に拍車をかける毎日です。
Re: 糖質の害
はじめまして。コメント頂き有難うございます。
頸動脈プラークの退縮すごいですね。素晴らしいです。
酸化ストレスのリスクを下げる点で糖質制限が頸動脈プラークの退縮効果があることは理論的には理解できますが、実際にそこまでの効果を挙げられているとは、指導している立場としても勇気づけられます。
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