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遠方から来てもらう価値

category - ふと思った事
2017/ 10/ 08
                 
遠方からわざわざ私を訪ねて受診して下さる患者さんが少しずつですが増えてきました。

こういう状況は診る側にとってはプレッシャーのかかる状況です。

2時間も3時間もかけて来てもらったのに、5分やそこらの診療で終わるのは人として心が痛みます。

勿論5分でも患者さんを満足させるような卓越した技術(例:難治性疼痛を鍼治療で即座に取り除く、など)があれば5分でもいいのかもしれませんが、

正直言って私はまだそんな技術を持ち合わせていません。

しかも診察室で私が話す内容のほとんどはすでにブログの中に書いてあることだったりします。

そうすると私は、この患者さんに遠方からわざわざ来てもらうに見合うだけの満足をはたしてもたらすことができるのだろうかと、不安を感じるのです。

だから少しでも来てよかったと思ってもらえるように、私は一生懸命話すのです。
            

そんな時、ある患者さんに次のような事を言って頂きました。

ブログを読んでいて先生の考えはわかったつもりでいましたが、やっぱりこうして直接お話を伺うと分かりやすかったです。

そう言われて私はハッと気が付きました。


同じ事を書いていると言っても、ブログの文章はあくまでも不特定多数向けです。

老若男女、誰が見ていたとしてもおかしくないわけで、相手の知識や経験により理解レベルもまるで異なります。

そんな状況で最大公約数的な分かりやすさを意識して私はブログの文章を書いています。

専門用語はできる限り噛み砕いて説明しますが、専門用語を全く使わないとなれば幼稚な文章となり説得力が落ちます。

だから専門的な文章と噛み砕いた平易な文章とを織り交ぜてかつ良いバランスとなるよう心がけてはいるのですが、

人によっては私のブログの文章が難しいと思われる方も多くいらっしゃると思います。

しかしこれが対面での説明となれば、相手の反応をみながら説明の仕方を軌道修正することは自分次第でいくらでも可能です。

またブログに書いてあると言っても、コツコツと書きためた記事は現時点でも膨大な量になります。

1000以上の記事を全て読み通すなんていうのはよほどの私のファンでない限りはあり得ないことです。

また関心のある記事だけを探すにしても、探すのにある程度コツが要るので、それを全ての患者さんに求めるのは明らかに無理があります。

そうなれば私が頭の中でその患者さんに必要な記事の内容を再構築し、噛み砕いてわかりやすく説明する方がよほど効率が良いはずです。


もしも私が遠方から来る患者さんを満足させられることができるのだとすれば、

いかにわかりやすく患者さんのニーズに合う説明をすることができるか、

この一点にかかっているように思います。


たがしゅう

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コメント

非公開コメント
        

No title
たがしゅう先生、おはようございます。

先生がお名前を公開されて以降のブログを読んでいて、本当によかったと感じています。お忙しくなったということはあるかもしれません。でもそれ以上にいいことがありそうです。

患者さんにとっては直接先生に診察してもらえるということ、たがしゅう先生にとってはそのような患者さんと話をすることで先生ご自身がどんどん変わっていっている、もちろんいい意味です、と思います。

やはり何かを外部に表現することって大切なんだなと感じました。
Re: No title
じょん さん

コメント頂き有難うございます。

確かに外部に表現することで私の人生は大きく変わり始めました。
勿論リスクを伴うことでもありますが、リスクを引き受けない人間は信用もされないと思います。