インスリンで治しているつもりの医療者達

2015/01/26 00:01:00 | よくないと思うこと | コメント:8件

糖質制限指導をしていて、腎障害を伴う糖尿病患者さんを診る時は特に気を遣います。糖尿病が進行すると、合併症としての糖尿病性腎症が顕在化してくる事があります。その進行度がある程度重症(糖尿病性腎症4期以上)の場合は、単純に糖質制限指導をするだけではなく、それに加えてタンパク質制限も加えていく必要があるからです。しかも私だけが主治医であればまだしも、そういう場合の多くは糖尿病専門医が糖尿病の管理をしてい...続きを読む
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ニュースを見る、そして「考える」

2015/01/25 00:01:00 | 医療ニュース | コメント:4件

以前、看護師さんの交代勤務制に関して記事にした時に、交代勤務制のストレスが腰痛に関わっている可能性を指摘しました。不規則な勤務によって、睡眠の概日リズムが崩されてしまいますし、落ち浮いて過ごしたい夜の人が少ない時間帯に、何かトラブルが起ころうものならストレスも大きいことでしょう。そんな風に考えていたところ、いつもおなじみケアネットニュースより、次のような内容のニュースが目に入ってきました。...続きを読む
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占いに惑わされない

2015/01/24 00:01:00 | 自分のこと | コメント:7件

皆さんは「占い」というものを信じますか?私は「信じていないけど、ついつい影響されてしまう」というスタンスです。昨年、「血液型占いは統計学的に否定的」とするニュースも聞かれましたが、占いというのは基本的に人の心理をうまく利用する手法だと私は捉えています。朝のニュース番組とかを見ていますと、各局いろいろな占いをやったりしていますよね。朝というのは、「今日はこれからどんな一日になるかな」と不安と期待に胸...続きを読む
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可能性を追い求め続ける

2015/01/23 00:01:00 | ふと思った事 | コメント:6件

医療現場では様々な患者さんと出会います。私は神経内科医ですから、今の医学で根治不能とされる神経難病を取り扱う事も多いです。そんな時私達は「病気は治らないかもしれないけど、それはできることが全くないという意味ではない」とよく言います。症状を和らげる薬やリハビリ、ケアや介護サービスなどを利用して、今できる事を最大限に活かしながら、この病気と良い付き合い方をしていきましょう、などと聞こえの良いセリフを言...続きを読む
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多すぎても少なすぎてもダメ

2015/01/22 00:01:00 | 素朴な疑問 | コメント:1件

引き続きリンについて考えます。リンは臨床現場では腎不全との関連で語られる事が多いです。それは「腎機能が低下するとリンが蓄積してしまうので、リンの摂取を制限しなければならない」ということです。生体にとって重要な役割を果たしているリンを摂取しすぎるとなぜ悪いかと言いますと、まず血液の中に多くなったリンはカルシウムと一緒に結合し析出するので、低カルシウム血症を引き起こします。カルシウムが低いことは筋肉の...続きを読む
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