2014年01月

        

変えられる嗜好性と変えがたい習慣

category - 自分のこと
2014/ 01/ 31
                 
先日とある飲み会で同僚の先生に、

「自分も炭水化物抜きをやってみた」という事を言われました。

「オッ」と思い、結果はどうだったかを尋ねてみたところ、

「確かに5kgやせたけど、正月にいっぱい食べてまた4kg太ってしまった。先生のようにストイックにはなかなか続けられないな」

と言われました。

どうやら私は周りからストイックだと思われているようです。

しかし、自分の感覚で言えばストイックな事は何もなく、食べたいものを食べたいだけ食べています。

ただ食べたいものの中から糖質がなくなったというだけの事です。
            
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依存から中毒への連鎖を断ち切る

category - 普段の診療より
2014/ 01/ 30
                 
糖質制限指導に悪戦苦闘の日々です。

先日もある高齢患者さんに糖質制限を勧めたのですが、

2ヶ月後の再診の際には「副食を中心に食べています」とおっしゃいました。

しかし血液のデータではHbA1cが7.6%から7.9%に上昇していますし、

中性脂肪も130から165に増加しています。明らかに糖質を取り過ぎている事を示すデータです。

その事を指摘すると患者さんは次のように話しました。

「いやぁ〜、そうすると食べるものがないんですわぁ〜。」

この言葉は、それまでの食生活がいかに糖質に依存していたか、ということを表していると私は思います。
            
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糖質とセロトニンと衝動性

category - 素朴な疑問
2014/ 01/ 29
                 
本日の話題は以下の神経内科専門誌から「衝動性」についてです.

Clinical Neuroscience(クリニカルニューロサイエンス) 2014年1月号
『Decision Making―意思決定・行動選択の神経科学』

以前,衝動制御障害(DDS)という病態とともに,ドーパミンと衝動性の関係について説明しました.

しかし衝動性に関わる神経伝達物質は実はドーパミンだけではありません.

実はセロトニンも衝動性と関係していることが報告されています.

1982年にBrownらが脳内のセロトニン濃度低いと衝動性が増すということを示しました(Brown GL, et al. Aggression, suicide, and serotonin: relationship to CSF amine metabolites. Am J Psychiatry. 1982; 139: 741-6.)

今回はこのセロトニンと衝動性について私なりに考えてみたいと思います.
            
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ケトン食からビオチン療法まで

category - お勉強
2014/ 01/ 28
                 
『Spilioti M, et al. Evidence for treatable inborn errors of metabolism in a cohort of 187 Greek patients with autism spectrum disorder (ASD). Front Hum Neurosci. 2013 Dec 24;7:858. doi: 10.3389/fnhum.2013.00858. eCollection 2013.

我々は自閉症スペクトラム障害(ASD)に特徴的な症状を呈する187名の小児(男児105名,女児86名:4~14歳)における先天性代謝異常(IEM)の存在についてスクリーニングした.

12名(7%)が尿中3-ヒドロキシイソ吉草酸(3-OH-IVA)の分泌増加を示し,7名の患者でビオチンを補充することで自閉症の症状に軽度から大幅な改善がみられた.また5名の診断は以下の通りであった.2名はLesch Nyhan症候群,2名はコハク酸セミアルデヒド脱水素酵素欠損症,1名はフェニルケトン尿症(2.7%).

さらなる代謝障害を示唆するIEMとして尿中3-OH-IVAの増加に引き続き血清でメチルクエン酸と乳酸が上昇した2名とブドウ糖負荷試験で異常を示した30名の患者を含めた.後者のグループ30名のうち16名は血清β-ヒドロキシ酪酸(b-OH-b)産生の増加を示し,18名は逆説的に血清乳酸が増加していた.血清b-OH-bが上昇した患者の中の6名はケトン食(KD)の実施後に自閉症症状の改善を示していた.5名の患者はブドウ糖負荷によってケトン体産生が減少していた.

187名の患者のうち12名が非特異的なMRI病理を示した一方で,25名は脳波(EEG)異常を呈した.最終的に家族歴があったのは187名のうち22名(1-2親等に同程度の症状あり)であり,血族が文書化されていたのは12名であった.我々のデータはASD患者へ新しいバイオマーカー(3-OH-IVA)と新しい治療アプローチのためのエビデンスを提供する.

簡潔な一文をtake-home messageとする:ASD患者のギリシャコホートの詳細な代謝スクリーニングによって患者の7%(13/187名)でバイオマーカー(尿中3-ヒドロキシイソ吉草酸と血清b-OH-b)が明らかとなり,ビオチン補給やKD治療を開始することが臨床的に自閉症症状を軽度から高度に改善させる結果となった.』

※3-ヒドロキシイソ吉草酸(3-OH-IVA):必須アミノ酸の一つ「ロイシン」の中間代謝産物.ロイシンは脱アミノを受けた後,脂肪酸やケトン体に転換されうる「ケト原性アミノ酸」の一つ.
※メチルクエン酸:プロピオン酸代謝産物の一つ.プロピオン酸は最も炭素数の少ない脂肪酸.
            
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根本的な問題に作用する薬

category - 漢方のこと
2014/ 01/ 27
                 
糖質制限の目線で漢方について学んでいると

いろいろ新たな発見があって興味深いです。

先日より糖質摂取と冷え症の話題について何度か取り上げていますが、

冷えと食生活について書かれている漢方の記事があったのでご紹介したいと思います。

『漢方と診療 Vol.4 No.4 (2014.01)』

(以下,引用)

漢方薬プラスα―生活指導で効果UP

冷えと食生活 日本大学医学部内科学系統合和漢医薬学分野助手 上田ゆき子

寒さが厳しくなってくると増えてくるのが「冷え」の訴えです。「冷え」は西洋医学では体質として捉えられ、治療対象となる病態ではありませんが、漢方医学では身体のどこかに冷えを自覚する場合を「冷え症」と呼び、各々の病態に合った漢方薬が使われます。
            
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