糖質制限でうまくいかない

        

鈴木功先生の理論を考察する~論理的欠点の視点から~

category - 糖質制限でうまくいかない
2019/ 08/ 23
                 
前回に引き続き、鹿児島の鈴木功先生の糖質制限に関わる理論について考えてみます。

鈴木先生の「糖質制限はよくない」とする理論の根拠は次のようなものでした。

・糖質制限をすると食物繊維、特に水溶性食物繊維の摂取量が圧倒的に不足する
・水溶性食物繊維が不足すれば腸内細菌からの短鎖脂肪酸の産生が減少するのでL細胞からのGLP-1分泌が少なくなる
・つまり糖質制限実践者はGLP-1の基礎分泌が低下した状態にある
・GLP-1が少なくなれば、血糖上昇作用のあるグルカゴンの分泌を抑制できなくなり持続血糖上昇をきたすようになる
・従って糖質制限を続けることによって糖尿病は悪化する。


本日はこの理論の穴について考察してみたいと思います。
                         
                

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鈴木功先生の理論を考察する~事実重視型思考の視点から~

category - 糖質制限でうまくいかない
2019/ 08/ 22
                 
以前当ブログで紹介した鹿児島の内科医、鈴木功先生の理論が最近糖質制限界隈を賑わしています。

本日はその理論について私なりに検証してみたいと思います。

どういう理論かと言いますと、要点をまとめると次のような内容になります。

・水溶性食物繊維が豊富に含まれる大麦やオーツ麦などが主の「麦飯」で糖質を摂取すれば、
・水溶性食物繊維(特にβグルカン)が腸内細菌のエサとなり、腸内細菌から酪酸、酢酸、プロピオン酸などの短鎖脂肪酸が産生され、
・短鎖脂肪酸が小腸下部~大腸に存在するL細胞のエネルギー源となり、GLP-1というホルモンを産生し、
・GLP-1が血糖依存的にインスリンを産生する膵臓のβ細胞を刺激したり、血糖上昇作用のあるグルカゴンを抑制したりして、
・糖尿病の病態を改善させることができる
                         
                

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全ての事実に合致しない解釈は見直すべき

category - 糖質制限でうまくいかない
2018/ 10/ 08
                 
私が最近心がけている事実重視型思考では、

世の中に存在する無数の事実全てを説明できない解釈であってはならないという考え方をします。

もし仮に脂質制限が正しいとすれば、それと矛盾する事実がただの一つでも見つかってしまえば、

脂質制限自体の考え方を軌道修正するより他にないと私は思います。

例えば、宗田先生らが報告された、胎児は母親が糖質制限をするしないに関わらず高ケトン血症を示すという事実

そして母乳は高脂質で低糖質であるという事実を見てみます。
                         
                

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脂質制限に対する私見

category - 糖質制限でうまくいかない
2018/ 10/ 07
                 
糖質制限はよくないとする人達の主張その5は「糖質制限は糖代謝を悪化させ、脂質制限が糖代謝を改善させる」です。

糖代謝とはブドウ糖(グルコース)を起点とした一連の代謝反応系のことを指しますが、

糖質制限をするとそのブドウ糖を使用しないことで、糖代謝を錆びつかせてしまうと、

そして真の糖代謝障害の原因は細胞内に蓄積した脂質なのであって、

糖代謝を改善するために制限すべきは糖質ではなく脂質なのだという御意見をくだんの講演会でうかがいました。

これに関しては、まず糖質制限をすることでブドウ糖を使用しなくなるのかと言われればそういうわけではありません。
                         
                

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二酸化炭素とは何者か

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2018/ 09/ 30
                 
糖質制限はよくないとする人達の主張その4は「糖質制限によって細胞内低酸素になりやすい」です。

糖質制限でうまく行っている人にとっては、にわかに信じられないような話ですが、くだんの講演会ではこのような主張もありました。

その理由を説明するキーワードとして「呼吸商」と「ボーア効果」というのが挙げられていました。

「呼吸商」というのは、私達の身体がエネルギーを使用する際に放出した二酸化炭素の量を、消費した酸素の量で割って導いた比のことをいいます。

例えば、糖質の代表格であるグルコースが酸素を用いてエネルギーに変換される際には次のような化学反応が起こります。
                         
                

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