世の中の構造を知る

2016/02/20 11:00:01 | 動物から学ぶこと | コメント:8件

ヒトを動物としてみた時、群れる習性があります。

群れるという現象はヒトに限らず、多くの動物に認められる現象ですが、

その活動には合理性があります。なぜならば、群れる事によって集団の安定が生まれ、

飢餓や天災など生きていく上での困難に立ち向かうために力を合わせる事で有利に働く側面があるからです。

ただ、物事には何事も表があれば裏の側面もあります。

そうやって培った集団の安定を根底から覆すような困難に直面した場合、集団は一気に絶滅の危機に瀕してしまいます。

しかしそんな時にでも絶滅の危機を避けられるように、

自然は集団の中に「今までのやり方を変えて新しい方法を探そうとする変わり者」が少しばかり混ざるようにしているのではないかと思います。

これがいわゆる「2:6:2」の法則です。 即ち2割が保守的な集団の中心、6割が何となく集団に従っている者、そして2割の変わり者という構造です。

2割の変わり者は必ずしも集団にとっての益をもたらすというわけではなく、時には災厄をもたらす場合もあります。

しかし同時に8割の中から決して生まれないブレイクスルーを起こしうるのも2割の変わり者です。

エジソンも、織田信長も、幼少期は変人扱いでしたが、いずれも誰もできなかった偉業を成し遂げました。

でもだからといって私がこの記事で「だからみんなも変わり者になろう」という事が言いたいのではありません。

世の中の構造はそうなっているという事を知ろう」という事なのです。

知っているだけでも役に立つ事があると私は思います。


例えば自分が何か新規的な事を思いついたとします。

しかしそう思ってもその時点でそのアイデアを思いついたのは自分だけで、それが常識とはかけ離れているという状況の時、

「こんな事を言うと相手にされないかもしれない。いやむしろ嫌われてしまうかもしれない」と思い、アイデアを引っ込めてしまうかもしれません。

でも「2:6:2」の法則を意識していれば、そのアイデアは集団にとっての2割の存在であり、

薬にも毒にもなるかもしれないけれど、貴重な可能性を秘めたアイデアだとイメージできると思います。

となれば後は「嫌われる勇気」を持って、「ひとりぼっちを笑うな」的な精神で、

その大事なカードを切るかどうかを選べばよいと思います。選択権はあくまで自分にあります。世の中の常識に左右される必要はありません。

インターネットが普及して自分のアイデアを集団に問いかける事ができる機会は格段に増えたと思います。

実際私もそういう気持ちで日々自分の考えをブログにまとめ続けています。


実は「2:6:2」の法則は、集団に対してだけでなく、私個人の中にもあります。

2割のどうしても変えられない部分、6割の臨機応変に変えられる部分、そして2割の新しいものを求めようとする部分です。

この中で意外に6割の部分がくせものです。

2割の自分の確固たる部分が確立していないと、6割の側面は周囲の環境に左右されてしまいます。

その結果、テレビやニュースでみんなが言っている意見に同調してしまい、

自分の意見の大半は「大多数の人が言っている常識的なこと」に支配されてしまい、

2割潜んでいる自分の中の貴重な気持ちには目を背けてしまう事になりかねません。


この事は何も糖質制限にまつわる状況に限った話ではありません。

例えば芸能人の不倫騒動です。ニュースに扇動された世間は「不倫は良くない」という常識を盾に一斉にその芸能人を批判しました。

しかし相手が既婚者であろうとなかろうと、相手の事を好きになる気持ちそのものはごくごく自然な事です。

太古の昔に思いを馳せれば、結婚という制度そのものがなくて、みんな乱交状態だったわけですから、

「不倫は良くない」というのは、あくまで現代社会におけるヒトという集団の安定にとって害になるという観点から「良くない」のです。

それなのにその人のこれまでやってきた事までもがすべて批判されるような物言いはあってはならないと私は思います。

私だって相手が既婚者だという理由だけで好きにならないという訳にはなりません。

好きだけど好きになったらその人、及びその人にまつわる様々な人に迷惑がかかるからという事で我慢をしているわけです。

自分だったらいろいろな事を考えて不倫という選択はしないけど、だからといって不倫をする人を批判しようとは思いません。

そういう人は2割の割合でいても不思議でないわけなので、その人達の純粋な気持ちを私は否定しません。

それに6割の人達だって、本当はその芸能人を批判したいとは思っていないはずです。

なんとなく周囲の声に同調して意見を言っているのではないでしょうか。そこに自分の本当の気持ちはあるでしょうか。

インターネットでの悪質な書き込みや、SNSで繰り広げられるいじめなどにも同様の構造があると私は思います。

その構造に気がつけば、自分が本当にすべき行動が見えてくると思います。


たがしゅう
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コメント

働きアリの2割は怠け者

2016/02/20(土) 22:05:50 | URL | ミスターT #-
たがしゅう先生、こんばんは。

働きアリの2割は働かないと、テレビ番組で言ってました。
働き者のアリが疲れた時の交代のために働かないそうです。中には一生働かないアリもいるそうですが。

一見無駄に見えるものにも、組織を維持する目的があるのでしょうね。

Re: 働きアリの2割は怠け者

2016/02/20(土) 22:36:24 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
ミスターT さん

コメント頂き有難うございます。

働きアリも種を守るための巧妙なシステムを持っているのですね。
こうしてみると「2:6:2」の法則は、ある種自然の摂理のようにも思えます。

No title

2016/02/21(日) 16:22:31 | URL | エリス #-
 ベッキーちゃんのことは、気の毒だと思います。
好きになった人が既婚者だった。既婚者とは知らなかった。それだけでもかわいそうです。ベッキーちゃんを非難できるのは、相手の奥さまだけだと思います。
 ラインメールが流出(通信の秘密が守られない)はみんな平気でなんとも思わないのでしょうか。そちらのほうがこわいです。

Re: No title

2016/02/21(日) 16:34:35 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
エリス さん

コメント頂き有難うございます。

> ラインメールが流出(通信の秘密が守られない)

流出したラインメールが本人の者だという確証はあるのでしょうか。
ラインには詳しくはないですが、悪意のある第三者からの乗っ取りという可能性はないのかなと個人的には思います。

まぁでも、どちらにせよ怖い話です。まさに「タダより怖いものは無し」です。

No title

2016/02/21(日) 20:37:29 | URL | wako #-
たがしゅう先生の 考え方は いちいち納得でき 感動します。

この「世の中の構造…」私も 常々そう感じています。
保守派 従順派 革新派(変り者) 2:6:2比率の法則 納得。この法則は歴史の中でも立証されているのでしょうね。例えば ヒトラーのユダヤ人迫害は262の法則の均衡が崩れた?強烈な保守派と従順派の割合が増えバランスが崩れた。でも それを引き起こした元は革新派なので…どうなんでしょうね?難しいです。
職場でも262の割合でバランスがとれていたとしても 直属の上司たった一人の権力でバランスを崩します。
やはり 集団って 難しいですね(´・ω・`)

糖質制限生活だけは 誰に何と言われようとも ブレる事はないと言い切ります。糖質制限の食生活に関してだけは、例え 独裁的な上司に非難されても 逆に 相手が嫌になるくらい くどくど 語り続けてしまう自分がいるから(^w^)

Re: No title

2016/02/21(日) 21:46:30 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
wako さん

コメント頂き有難うございます。

> 職場でも262の割合でバランスがとれていたとしても 直属の上司たった一人の権力でバランスを崩します。
> やはり 集団って 難しいですね(´・ω・`)


そうですね。

いったん崩れたバランスも、時間が立てばまた2:6:2のバランスに戻るようです。
そういう意味では、糖質制限実践者の中でも2:6:2があるように私には思えます。

気を見てを森を見ず、ですわ

2016/03/07(月) 15:27:37 | URL | パグ #OkGhXc9w
たがしゅう先生には珍しく、気を見てを森を見ずですね。
ベッキーが叩かれているのは、
記者会見で事実を認めなかったからだと私は見ています。
あの会見で素直に正直に、
奥様や関係者、果てはファンの方々には申し訳ないけれども、既婚者の方を好きになってしまいました、どうにも自分の気持は抑えられないのです。
と話せば私は、私のような見方ができる人には味方にもなったでしょうが、世間が批判するところは不倫そのものよりも、ここを言っているのですよ。

Re: 気を見てを森を見ず、ですわ

2016/03/07(月) 15:43:46 | URL | たがしゅう #Kbxb6NTI
パグ さん

 コメント頂き有難うございます。

 確かに記者会見での対応は結果的にはあまり宜しくなかったかもしれませんね。
 もしかしたら様々なCM契約会社との関係も頭をよぎり、我々にはわからない苦悩の末での決断だったのかもしれません。

 ただ皆表立って言わないけど、「既婚者を好きになる事は誰にでもありえる」ということは事実としてあると私は考えています。
 不倫は自分がされたら嫌だけど、不倫する人の気持ちが全くわからないというわけでもありません。
 そこまで考えた上で、彼女が本当にそこまで批判されるべき人なのか、マスコミの風潮に流されずに自分の頭で判断してほしいという事を記事で伝えたいと私は考えた次第です。

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