自己流の糖質制限は良くないのか

2023/04/06 11:20:00 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:0件

前回記事では糖質を制限することで脂質代謝が賦活されて生み出される「ケトン体」、この「ケトン体」を利用する「ケトン食」というほとんど糖質制限食と同じカテゴリーに属する食事療法をがん医療に応用されている第一人者の医師、萩原圭佑先生が書かれた書籍の中で、「糖質制限はやらなくていい」というメッセージを全面に押し出している矛盾についてピックアップしました。一つわかったことは萩原先生が思っている糖質制限は、「...続きを読む

鈴木功先生の理論を考察する~論理的欠点の視点から~

2019/08/23 08:00:01 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:18件

前回に引き続き、鹿児島の鈴木功先生の糖質制限に関わる理論について考えてみます。鈴木先生の「糖質制限はよくない」とする理論の根拠は次のようなものでした。・糖質制限をすると食物繊維、特に水溶性食物繊維の摂取量が圧倒的に不足する・水溶性食物繊維が不足すれば腸内細菌からの短鎖脂肪酸の産生が減少するのでL細胞からのGLP-1分泌が少なくなる・つまり糖質制限実践者はGLP-1の基礎分泌が低下した状態にある・GLP-1が少なく...続きを読む

鈴木功先生の理論を考察する~事実重視型思考の視点から~

2019/08/22 22:00:01 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:7件

以前当ブログで紹介した鹿児島の内科医、鈴木功先生の理論が最近糖質制限界隈を賑わしています。本日はその理論について私なりに検証してみたいと思います。どういう理論かと言いますと、要点をまとめると次のような内容になります。・水溶性食物繊維が豊富に含まれる大麦やオーツ麦などが主の「麦飯」で糖質を摂取すれば、・水溶性食物繊維(特にβグルカン)が腸内細菌のエサとなり、腸内細菌から酪酸、酢酸、プロピオン酸などの...続きを読む

全ての事実に合致しない解釈は見直すべき

2018/10/08 00:00:01 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:4件

私が最近心がけている事実重視型思考では、世の中に存在する無数の事実全てを説明できない解釈であってはならないという考え方をします。もし仮に脂質制限が正しいとすれば、それと矛盾する事実がただの一つでも見つかってしまえば、脂質制限自体の考え方を軌道修正するより他にないと私は思います。例えば、宗田先生らが報告された、胎児は母親が糖質制限をするしないに関わらず高ケトン血症を示すという事実、そして母乳は高脂質...続きを読む

脂質制限に対する私見

2018/10/07 06:40:01 | 糖質制限でうまくいかない | コメント:10件

糖質制限はよくないとする人達の主張その5は「糖質制限は糖代謝を悪化させ、脂質制限が糖代謝を改善させる」です。糖代謝とはブドウ糖(グルコース)を起点とした一連の代謝反応系のことを指しますが、糖質制限をするとそのブドウ糖を使用しないことで、糖代謝を錆びつかせてしまうと、そして真の糖代謝障害の原因は細胞内に蓄積した脂質なのであって、糖代謝を改善するために制限すべきは糖質ではなく脂質なのだという御意見をく...続きを読む